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H.264録画に対応した新「ブルーレイDIGA」を試す(後編)(2/4 ページ)

» 2007年11月20日 12時56分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 予約録画は基本的に手動予約のみ。録画予約の設定画面は階層的になっており、一般的な使い方では1層目だけで概ねこと足りる。また2つの録画ユニットを明示的に指定する部分もなく、2番組同時録画の制限に引っかかる場合にのみ警告が表示される。幅広い層の利用を意識した、いかにもDIGAらしい部分だ。

photophoto 番組表から番組を選択するとまず番組の詳細情報が表示され、「番組予約へ」を選択すると次の画面で「毎週予約」「録画モードの変更」などが行える画面になり、通常はこの画面だけで予約録画は完結する

 便利なのは、同一番組の2番組録画も簡単な点。既に録画予約済の番組を再度番組表から選択すると、「番組予約」と「予約修正」の選択肢が現れ、「番組予約へ」を選択すれば2番組目としての録画予約が行える。とりあえずDRモードとH.264の両方で録画しておいて……といった場合には非常に便利だ。ちなみにソニー製品の場合、同一番組の2番組録画は、2番組目を時刻指定で録画予約するしかない。

photo 録画予約済みの番組を選択するとこのような画面になる。ちょっとわかりにくい表記のような気もするが、同一番組の2番組同時録画も電子番組表から行えるのは便利だ

 キーワード設定などによる自動録画機能は備えておらず、連続ドラマの第1話などの録画し忘れを防ぐ「新番組自動録画」機能だけだ。予約録画ではなく録画そのものの機能になるが、ソニー製品のように本編とCM間にチャプターを自動設定するような機能も備えておらず、付加的な録画機能は少ない。

幅広いユーザー層を意識した操作性

 ユーザーインタフェースは基本的にAV機器などに不慣れな層の利用も意識したもの。基本的にメニューからほぼ全ての機能を辿っていけるが、リモコンで特定機能をダイレクトに呼び出し可能にすることで、ヘビーユーザーでも操作が面倒に感じないようにカバーしている。番組再生中や機能呼び出し中でもメニューを起動したりリモコンから別機能を呼び出すことも可能になっており、かつてのDIGAに見られたまどろっこしい操作感はほぼ陰を潜めている。

photo 試用機はハイエンドモデルだが、ユーザーインタフェースは幅広い層の利用を意識したもの。1階層目の目的別の4つのメニューで一般的な利用は十分にカバーできる。どこまでいってもDIGAはDIGAだ
photo 全ての機能を利用するには2階層目のメニューを利用。こちらも機能名というよりは目的別になっており、確かにわかりやすい

 リモコンも一時期のシンプルすぎた(カバー内にボタンを押し込めすぎた)点を反省してか、ボタン数が増えた。カバーを開けて操作する必要性は減っている。

photophoto リモコンは利用頻度の高いボタンは概ねカバーを開けなくても利用出来る。放送波の切替もダイレクトだし、予約一覧、録画番組一覧なども1ボタンで呼び出しが可能。操作のダイレクト感もしっかりと確保している。ただし、伝統的ともいえるジョグ機能は廃止された

 録画番組の再生時には、番組毎レジューム機能が利用可能だ。一覧から番組を選択するだけで自動的にレジューム再生になる。以前はあれほどレジューム再生を嫌っていた(中々実装しなかったり、『途中から再生』をカラーボタンに割り当てたりしていた)DIGAだが、今となってはその陰もない。

 「再生ナビ」(録画番組一覧)は、1画面にアイコン付きで9番組を表示する。一覧性は可もなく不可もなくといった印象だが、ページスクロールが可能で、各種の並べ替え機能も備えた。またフォルダ機能はないが、繰り返し予約録画などの番組は「まとめ表示」機能で擬似的にフォルダにまとめたような表示にもできる。

 しかし、1Tバイトもの内蔵HDDがあり、H.264録画も行えることを考えると、意図的にフォルダ分けをしたいユーザーも多いのではないかと思う。単純に一覧性だけならソニー製品よりも本機のほうが上だが、録画した番組の管理機能や検索性はソニー製品が圧倒的に上だと感じる。なにせ動作が軽快だからだ。

photophoto  録画番組一覧(再生ナビ)もレイアウトは固定。リモコンのサブメニューボタンを押すとチャプター編集機能などが呼び出せる
photo 途中まで再生済みの番組を最初から再生する場合にもサブメニューを利用することになる点は、要改善かなと思う。前回再生を途中で終えた番組なら毎回確認でも別に悪くないし、できればデフォルトをユーザーが設定できるようになればいいのではないだろうか

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