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生活防水の1200万画素コンパクト――オリンパス「μ1200」(1/3 ページ)

» 2007年12月07日 00時00分 公開
[永山昌克,ITmedia]

暗部を明るく自動補正する「SAT」

 人間の顔をカメラが探し当て、その顔にピントや露出を最適化する、いわゆる顔検出の機能は、最近のコンパクトデジカメでは当たり前になった。主なメーカーの最新の主力モデルは必ずといっていいほど搭載されている。検出の精度やスピードは、顔検出が初登場した約2年前から機種を重ねるごとに向上。加えて、顔検出の応用機能を備える製品も増えてきた。

 オリンパスの防水コンパクト機「μ」シリーズの場合は、今春発売の「μ780」以降の主要モデルに顔検出機能を搭載。顔にピントや露出を合わせるほか、「シャドー・アジャストメント・テクノロジー(SAT、露出自動補正)」と呼ぶ独自の技術を組み合わせることで、背景を含めた画面全体の露出を最適化できる。また、人物がいないシーンでは露出自動補正のみが働き、白とびや黒つぶれの少ない写真が撮れるようになっている。

photo オリンパス「μ1200」

 これらの技術を継承・進化させつつ、さらに顔にまつわる付加機能を追加したのがμのフラッグシップ機「μ1200」である。ユニークな新機能といえるは、笑顔を検出して自動的にシャッターを切る「スマイルショット」、顔に変形を加える「ファニーフェイス」、顔の回りに放射状のぼかしを加える「アウトフォーカス」だ。

 スマイルショットは、シーンモードの1つとして用意される。このモードを選ぶと、顔検出AF/AEがオンになり、画質はSQモードに、ドライブは高速連写モードに自動セットされる。そして、画面内の人物が笑顔になったり、笑顔の人物がフレームインしたりすると、自動的に3枚連写が行われる。例えば記念写真を撮る際、セルフタイマーの代わりに利用すると楽しい。笑顔の検出から実際にシャッターが切れるまでに少々タイムラグがあるため、いい笑顔で撮られたいと思うなら、無理してでも笑い続けるようにしたい。

photo 「スマイルシャッター」作動中の液晶画面

 一方、ファニーフェイスとアウトフォーカスは、顔検出で撮った画像に対して後からカメラ内で加工を施す仕掛け。この機能を使って連想したのがプリクラだ。今どきのプリクラは編集機能が非常に豊富で、例えば肌や髪の色、目の大きさ、光の当て方などを撮った後から自由に変換し出力できる。それに比べるとμ1200の顔編集機能は自由度でやや見劣りするが、開発の狙いは同じなのかもしれない。

photo 「ファニーフェイス」では、再生画像の顔に対して目や口を4パターンに歪ませることができる
photo 「センターフォーカス」では、顔の周りを放射状のアウトフォーカスに仕上げる

 顔とは直接関係ないが、そのほかのカメラ内編集機能として、モノクロやセピアへの変換、明るさや鮮やかさの補正、電子的手ブレ補正、フレームやタイトルの合成、カレンダー作成などに対応する。また同社製xDピクチャーカード使用時には、新しいパノラマ機能も利用できる。これは、液晶上のターゲットマークを見ながら自動的につなぎ撮りを行い、その一連のカットをカメラ内でパノラマ合成・再生する機能。従来のパノラマ機能に比べ、撮影と合成がより簡単になった。

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