「プラズマの開発プログラムと最新のブレークスルーを紹介したいと思います」
2008 International CES初日となる1月7日(米国時間)、松下電器産業AVCネットワークス社の坂本俊弘社長がキーノートスピーチを行った。世界最大の家電ショー開幕に華を添えたのは、同じく世界最大の150インチPDPをはじめとする3つのプロトタイプだ。
まず登場したのは、発光効率を従来の倍に高めたというプラズマパネル。同じ輝度の場合、「発光効率が倍になれば、消費電力は半分でいい」(坂本氏)。次に出てきたのは厚さ2.5センチの超薄型PDP。サイズは50V型で、側面を見せるように1本脚のスタンドが回転すると来場者から歓声が沸いた。
しかし、基調講演の会場が最も盛り上がったのは「もう1つ、大きな驚きを提供します」と坂本氏が切り出した3つめのプロトタイプだろう。「われわれは103V型(2006年9月に発売したTH-103PZ600)を3000台売りました。しかし、ここで新たな選択肢を提供します。150型です」(坂本氏)。
単純に150型といってもピンとこないかもしれないが、テレビの幅は11フィート(約3.35メートル)もあり、象を原寸大に近い形で表示できる。「大きな象も、そこにいるかのように映し出すことができる。大相撲を観戦すれば凄いリアリティ。われわれはこれを、ライフスクリーンと呼んでいます」。
パネル解像度は4098×2160ピクセルの4K2K解像度で、基本的にはデジタルシネマ向けのディスプレイという位置づけだ。しかし坂本氏は「裕福な家庭にも入ると思う」として民生用として販売する意向も示した。なお、出荷時期については「新しい工場が完成し次第、提供したい」としており、兵庫県尼崎市に建設中の第5工場が稼働する2009年春が目標になるとみられる。
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