キヤノンは1月24日、デジタル一眼レフカメラ「キヤノン EOS Kiss X2」を3月下旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格はボディのみが9万円前後、手ブレ補正付き標準ズームレンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」をセットしたレンズキットが10万円前後、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」と手ブレ補正付き望遠ズームレンズ「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」をセットしたダブルズームキットが13万円前後。
新製品は2006年8月に発表された「EOS Kiss Digital X」(レビュー)の上位機種に位置づけられるEOS Kiss Digitalシリーズの最新機種。撮像素子にはKiss Digital Xより高画素の新開発APS-Cサイズ 約1220万画素CMOSを搭載しており(Kiss Digital Xは有効1010万画素)、オンチップされているノイズリダクション回路の進化と製造工程の改良により、高ISO/長秒時撮影時のノイズが低減されている。
画像処理エンジンは「DIGIC III」で、最高約3.5コマ/秒・連続約53枚の連続撮影が行えるほか、起動時間約0.1秒/レリーズタイムラグ約0.09秒/ファインダー像消失時間約0.13秒という高速なレスポンスを実現している。CMOSセンサーからの信号をA/D変換する際の処理を14ビット化することで、より繊細な階調表現を可能にした。
被写体の明るさとコントラストを解析して自動補正する「オートライティングオプティマイザ」も新搭載する。顔検出機能も兼ね備えており、暗くなった顔を自動的に明るく補正する。
EOS Kissシリーズとしては初のライブビュー機能を搭載しており、CMOSセンサーからの映像を背面の3.0型液晶で確認しながらの撮影が可能となった。ライブビューは位相差AFを利用できる「クイックモード」とコントラストAFを利用する「ライブモード」の2種類が用意されており、ライブモードの利用時にはAFをライブビュー表示のまま行うことができる。
F2.8対応センサーを水平方向に、F5.6対応センサーを水平・垂直方向に配置しており、被写体の縦線成分と横線成分を同時検出するクロス測距が行える。EOS 40Dと同様の、光源の種類や違いによるピント位置のズレを自動補正する機能も備えている。ファインダー倍率は約0.87倍で、ファインダー内部の表示にはISO感度とモノクロ撮影設定の表示が追加された。
記録メディアはSDメモリーカード(SDHC対応)となり、ボディサイズも128.8(幅)×97.5(高さ)×61.9(奥行き)ミリ/約475グラムと小型軽量化が進められた。バッテリーは従来製品に比べ容量を約1.5倍とした「LP-E5」にすることで約600枚(常温/ストロボなし)の撮影が可能となった。
総合ダスト対策「EOS Integrated Cleaning System」も引き続き搭載する。ゴミが発生しにくい構造/素材を利用するほか、帯電防止処理の施されたローパスフィルターでゴミの付着を防止する。超音波振動で吸収ガラスに付着したゴミをふるい落とす機能も備える。
製品名 | EOS Kiss X2 |
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形式 | ストロボ内蔵デジタル一眼レフAF・AEカメラ |
レンズマウント | キヤノンEFマウント |
撮像素子 | 22.2×14.8ミリ 有効約1220万画素CMOSセンサー |
ISO感度 | ISO 100〜1600相当 |
記録画素数 | 4272×2848/3088×2056/2256×1504ピクセル |
記録方式 | JPEG、RAW(12ビット) |
AF方式 | TTL二次結像位相差検出(9点測距、EV-0.5〜18) |
フォーカスモード | ワンショットAF、AIサーボAF、AIフォーカスAF、マニュアル |
シャッター | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター |
シャッタースピード | 1/4000〜30秒、バルブ |
ホワイトバランス | オート、太陽光、日陰、くもり、白熱電球、白色蛍光灯、ストロボ、マニュアル |
ドライブ(連写機能) | 連続約3.5コマ/秒(最大53コマ:JPEG Large/Fine) |
ストロボ | リトラクタブル |
液晶ディスプレイ | 3.0型TFT液晶ディスプレイ(約23万画素)、ライブビュー表示可能 |
記録メディア | SDメモリーカード(SDHC対応) |
電源 | リチウムイオン充電池「LP-E5」 |
撮影可能枚数 | 約600枚(CIPA基準、ストロボなし/常温) |
サイズ | 128.8(幅)×97.5(高さ)×61.9(奥行き)ミリ |
重さ | 約475グラム(本体のみ) |
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