W170がいいのは、独立したモードダイヤル。マニュアル露出こそないが、プログラムオート、オート、高感度、スマイルシャッターなど特徴的な機能が並んでいて、すぐに目的のモードへ入ることができる。
そこから注目すべきモードとして「プログラムAE」「オート」「スマイルシャッター」の3つをチェックしたい。
プログラムオートは最も細かい設定が可能なモード。測光パターン、ISO感度、ホワイトバランス、露出補正、ブラケット撮影、カラーモード、DRO(ダイナミックレンジオプティマイザー)などを自由に設定して使える。
DROにはオフ、D-R、D-Rプラスの3種類がある。D-Rは明暗差の自動補正を行うもの、D-Rプラスは「さらに高度な処理を行う」とされている。実際、D-Rプラスにするとハイライト部に処理が加わるようだが(作例参照のこと)、通常のD-Rに比べると撮影後の処理に2秒ちょっとよけいにかかる。そこがポイント。
顔認識機能には「おとな優先」と「こども優先」が追加された。「こども優先」にすると、カメラが子どもだと判断した人物に対して顔認識が働く。
緑色のカメラアイコンであるオートはいわゆる「フルオート」だが、そこに「おまかせシーン認識」が搭載された。自動的に撮影シーンを判断してくれる機能で、夜景系が3つ(夜景+人物、夜景、三脚付夜景)と逆光系が2つ(逆光+人物、逆光)の5つを判別してくれる。さらに顔認識機能(顔キメ)によって人物が認識されるので、これで難しいシーンは結構フォローされるはず。
夜景に「夜景」と「三脚付夜景」の両方を用意しているところが面白い。手ブレがないときに「三脚付」だと判断されるのだろう。それによってシャッタースピードが変わってくるようだ。
面白いのは「おまかせシーン認識アドバンス」モード。これにすると、微妙なシーンで2枚撮影してくれる。逆光と判断されたときは、フラッシュを使うときと使わないとき(使わないときはD-Rプラスが働く)、夜景は感度を上げた通常の設定と、低感度に抑えた設定。あとでうまくいったほうを選べばよいというモードで、使ってみると実に便利。
微妙な逆光時は、シチュエーションによってフラッシュを使わない方がいいこともあるし、夜景時もブレるかブレないか微妙なときがある。そうしたとき、2種類撮っておいてもらえるはいい。この機能が賢く働いてくれれば、プログラムAEで細かくセッティングする必要がなくなるかもしれない。
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