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三菱のBDレコーダーが狙うもの(1/2 ページ)

» 2008年04月08日 10時34分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
photo 三菱電機初のBDレコーダー「DVR-BZ200」

 三菱電機は、同社初となるBlu-ray Discレコーダー「DVR-BZ200」「DVR-BZ100」を5月24日に発売する。「AVCREC」やHDMIリンクなど技術的なトレンドはおさえつつ、一方で液晶タッチパネル搭載の「グット楽リモコン」など、初心者にも使える操作性を目指している。その製品コンセプトと機能について、詳しい話を聞いた。

 三菱電機は、2003年にBlu-ray Disc Founders(当時)に参画するなど比較的早い時期からBlu-ray Discに取り組んできたが、パナソニックやソニーの積極的な製品展開を尻目に何年間も沈黙を守ってきた。あえてこの時期に製品を投入する背景には、規格争いの収束により、BDレコーダーが急速に普及するという予測がある。

 「次世代DVD規格争いが終わり、北京五輪という“追い風”も吹く。2008年度のレコーダー需要は360万〜370万台と予測しているが、そのうち115万台程度はBDになるのではないか」(同社AV営業統括部AV営業課の井上二郎主任)。

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 もちろん、光沢液晶とDIATONEサウンドで“映画館”をうたう液晶テレビ「REAL」シリーズを訴求する上でも、ハイビジョンパッケージを再生し、デジタル放送をそのままの画質で残せる機器は欠かせない。まして市場では、HDMI CECを利用するリンク機能の登場により、テレビとレコーダーの“セット購入”が目立つようになっている。同社も「DVR-BZ100/200」投入とともに「REALINK」(リアリンク)の機能強化を図った。

 追加機能は幅広い。例えば録画に関連する部分では、従来の「一発録画」(テレビで視聴中の番組をレコーダーで録画する)や「番組ポーズ」(タイムシフト機能)、「音声ガイド付き録画予約」に加え、テレビ画面にBDレコーダーのダイアログを表示する「レコーダーの状態お知らせ」機能や「録画予約状況確認」を追加。録画予約状況確認は、テレビの電子番組表(EPG)を表示した際にもBDレコーダー側で録画予約済み番組に“予約済み”アイコンが付く。録画予約関連の基本的な操作をテレビ側のEPGに一元化できる。

photophoto レコーダー操作パネル(左)と液晶テレビ「REAL」新シリーズのリモコン(右)。操作パネルでは、新たにカラーボタンをレコーダーの機能に割り当てるなどして操作性の向上を図った

 再生関係では、従来のレコーダー操作パネルにくわえ、レコーダー側で録画した「再生リスト表示」をサポート。REAL(テレビ)のリモコンに設けられた「再生リスト」ボタンを押すだけで録画番組が一覧表示できる。このほかテレビの2画面機能を使用してBDレコーダーの画面を表示しているときに、レコーダー側のチューナーをテレビリモコンで操作できるなど、テレビとレコーダーの一体化を図った。

VTRからの買い替えに

 初心者の使い勝手を考慮した機能が充実している点も「DVR-BZ100/BZ200」の特徴だ。タッチパネル付き液晶画面を搭載した「グット楽リモコン」は、操作する内容に応じて画面を切り替え、必要なボタンだけを大きく表示可能。大きめのフォントと色分けされた画面が、お年寄りにも見やすいという。

photophoto 「グット楽リモコン」。単三形乾電池×4本を使用するため、見た目の印象より重い。操作のときにはボタンに数字を表示して、番号の通りにボタンを押していけば作業が終了する仕組みとした

 操作もシンプルかつ分かりやすい。例えば番組の録画予約をしたいとき。「スタートボタン」を押してメニューを表示し、「簡単予約」を選択する。通常のレコーダーなら、目的の番組を見つけて何度か「決定」ボタンを押すことになるが、グット楽リモコンはここにも一工夫。写真のように十字キーの「1」などボタンに数字を表示して、番号の通りにボタンを押していけば作業が終了する仕組みにした。

 また「決定」のように同じキーを何度も押すのは分かりにくいと判断。「この番組」「番組予約へ」「予約を確定」といった具合に手順ごとに個別のボタンを設け、その役割を分かりやすく表現している。ボタンを押せばリモコンからピッと音が出て、ボタンの色も変わるため、ボタンを押したことがユーザーにしっかり伝わることもポイントだという。

 「VTRしか使ったことのない人にとって、十字キーや決定キーは馴染みのない操作。グット楽リモコンでは、とにかくスタートボタンを押して、やりたいメニューを見つけたら後は数字に従うだけでいい」(同社AV営業統括部AV営業課の山下貴之氏)。

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