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ソニー「BDZ-A70」の進化した“おでかけ機能”を検証するウォークマンや携帯電話にも(1/4 ページ)

» 2008年04月21日 12時42分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 ソニーの「BDZ-A70」は、昨年末にリリースされたスタンダードモデル「BDZ-T70」をベースに、録画番組を「ウォークマン」や「PSP」に簡単に転送して再生できる機能を追加したBDレコーダーだ。型番に含まれる「A」はアクティブに映像を楽しむという意味。4月30日の発売を前に、ほぼ製品版の試作機を用いて進化した“おでかけ”機能を検証してみよう。

photophoto 「BDZ-A70」の実売想定価格は17万円前後。「おでかけ転送」は従来はPSPにのみ対応していたが、本機では写真右のウォークマンがNW-A820にも対応。PSPと比較すると格段にコンパクトなのが分かる

 まずは製品概要のおさらい。BDレコーダーとしての基本スペックはBDZ-T70に準じたもので、2系統の3メディア対応デジタルチューナーに地上波アナログチューナー、2層対応のBDドライブ、320GバイトHDDを搭載する。2番組同時録画(1番組はデジタル放送のTS録画のみ)をサポートしており、ハイビジョンクオリティのままHDDやBDメディアに長時間記録が可能なAVC記録もサポート。ただし、BDを推進するソニーらしく、DVDメディアへのハイビジョン記録はできない。

photophoto 機能はBDZ-T70ベースだが、デザインは派生モデルの「BDZ-L70」に近い。L70のワンタッチダビングボタンをワンタッチ転送用のボタンに置きかえた形になっている。背面の入出力端子群もBDZ-T70とほぼ同じ

 従来の「おでかけ・おかえり転送」は、転送先がPSPに限定されていたが、BDZ-A70ではウォークマン「NW-A820」シリーズを追加。PSPよりもぐっとコンパクトで手のひらに収まる再生環境が提供されることになった。

 一方、アナログ放送などコピー制限のない録画番組は、動画再生をサポートする一部のウォークマンやNTTドコモ「FOMA 705/904/905」シリーズの一部にも「おでかけ転送」が可能になった。要するに、地上アナログ放送で録画する必要はあるが、従来よりぐっと幅広い機器で録画番組を楽しめるようになったわけだ。

 周知の通り、現在のコピーワンス放送では、録画ファイルを1つしか持つことができない。このためソニーでは、2006年発売の「RDZ-D900A」に「おかえり転送」を搭載。HDD録画されたデジタル放送の番組をPSPへ転送する際に再生不可能な状態にして保持し、PSPから「おかえり」の手続きをすることで転送先の番組を削除、HDD内のオリジナルを再び再生可能とした。それ以前はデジタル放送の録画番組は、PSPで再生するためにSDクオリティで転送してもオリジナルが失われることになったが、この点が改善されて実用的に「おでかけ転送」を使えるようになった。

 さらに6月の「ダビング10」開始後は、9回転送するまで「おでかけ中」の表示は出ず、テレビで視聴することができる。家族で1台のレコーダーを共用する場合にはとくに有用だろう。

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