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» 2008年04月21日 12時42分 公開

ウォークマンや携帯電話にも:ソニー「BDZ-A70」の進化した“おでかけ機能”を検証する (4/4)

[坪山博貴,ITmedia]
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FOMAへの転送と再生の使い勝手は?

 個人的に注目したいのは、既存のFOMA 705/904/905シリーズへ「おでかけ転送」ができるようになったことだ。ただし、対応といっても実は再生可能なファイルを作成できるだけで、PCなどで適切なフォルダに移動が必要なんてことになると、あまりメリットがあるとはいえない。早速、手持ちの「P905i」でどうなるのか確認してみた。

 P905iをUSBケーブルでBDZ-A70と接続し、microSDモードで設定するとBDZ-A70からはUSB機器として認識された。予め地上アナログ放送を録画しておいたので、転送を行ってみると問題なく終了。ちなみにデジタル放送の録画番組は、警告メッセージが表示されて転送できなかった。

photo デジタル放送の録画番組をP905iに転送しようとする、このようなメッセージが表示された。microSDカードであれば著作権保護(コピーコントロール)は可能なので、是非デジタル放送の転送も対応してほしい

 P905iでmicroSDのデータフォルダにアクセスすると、iモーションに「SONY BD Recorder」というフォルダが作成されている。このフォルダ配下にBDZ-A70から番組名で動画ファイルが転送されており、そのままあっさりと再生できてしまった。ステレオ音声の音質も良好でPVなどの再生にも十分耐える。早送りや早戻し、倍速再生なども問題なく利用できた。P905i以外でどうなるかまでは分からないが、かなり実用レベルといえる。

photophoto BDZ-A70からはメディアが自動認識されているようで、iモーション(SD-VIDEO)に準拠する形で転送が行われた。番組名も反映され、FOMAをかなり実用性の高い再生機器として利用できそうだ

モバイルビデオの敷居を下げる意欲的な製品

 ソニーは従来からこういったモバイルでのビデオ再生には積極的なメーカーで、スゴ録シリーズでもほぼ継続的にサポートを続けてきた。ただ、再生機器がPSPかメモリースティックビデオ対応機器だったため少々ハードルが高く、またPSPに関しては“通勤電車の中ではちょっと大きすぎて……”と思っていた人も多かったはず。

 BDZ-A70では手のひらに収まるウォークマンが再生機器に加わったこと、さらには利用に制限があるものの、FOMA端末が使えるため、ハードルが一気に下がったことになる。またNW-A820はBluetoothにも対応しているため、ちょっと混雑した電車の中などでもヘッドフォンケーブルを気にすることなく、ビデオを楽しめるのも大きな魅力になるだろう。

 今回は、ベースとなったBDZ-T70から録画機能の変更がほとんどなかったため、レコーダー本来の機能には触れていないが、BDレコーダーとしての機能や使い勝手も充実している。そこに日々利用する気になるモバイルビデオ環境を提供する機能が加わったわけだから、かなりの意欲作だ。ダビング10への対応も予定されており、対応後は再生機器に転送後でもBDZ-A70本体でも録画番組の再生が行える。専門チャンネルでお気に入りのアーティストのPVをどんどん録画して、ウォークマンに溜め込んで持ち運ぶといった使い方も可能。ダビング10には色々と言いたいこともあるが、少なくともBDZ-A70の魅力が増すことになるのは間違いない。

 なお、DVDからHDDへのダビング時にも同時におでかけ転送用のエンコードを行うことも可能だ。例えば自作したDVDビデオのPV集をBDZ-A70のHDDにダビングすれば、ダビング終了後に即座にウォークマンにPVを転送できる。筆者はPCで動画エンコードを行うことは何ら苦ではないタイプだが、この手軽さにはかなり惹かれる。

 反面、FOMA端末へのデジタル放送の録画番組の転送が行えないのはかなりもったいない。もしかしたら技術的な問題があるのかもしれないが、基本的にはmicroSDに対しての転送であれば不正コピーを防ぐことは可能だし、FOMA端末を介して読み/書きを行えば、別途著作権保護対応のリーダーを購入する必要もない。メーカーとしては自社製品と組み合わせて……という思いがあるのは当然だが、可能ならソフトウェアアップデートなどで対応してほしいと思う。少なくともBDZ-A70の売り上げには貢献すると思うのだ。

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