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バッファローのPC向け地デジチューナー2製品が正式発表――ダビング10、編集機能、DTCP-IPに対応予定PC用フルセグチューナー単体販売へ(1/2 ページ)

» 2008年04月21日 18時45分 公開
[前橋豪,ITmedia]

夏商戦に向けてPC向けフルセグチューナーが続々登場

 バッファローは4月21日、PC用の地上デジタルTVチューナー「DT-H50/PCI」と「DT-H30/U2」を発表した。DT-H50/PCIはPCI接続の内蔵型で2万3205円、DT-H30/U2はUSB 2.0接続の外付け型で2万2050円となっている。これらはメーカーの製品発表が行われないまま、4月18日から量販店で予約販売が開始されていたものだ。

左が「DT-H50/PCI」、右が「DT-H30/U2」

 これまで、PC向けフルセグ対応デジタルTVチューナーの単体製品は著作権保護の観点から販売が行えず、基本的にはPCとのセット販売での提供に限られていた。しかし、4月8日に社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)が「PC用デジタル放送チューナのガイドライン」を発表したことで、PC向けフルセグ対応デジタルTVチューナー単体製品の販売が事実上解禁になった。

 これにともない、アイ・オー・データ機器ピクセラはPC向けデジタルTVチューナーの発売を予告していたが、バッファローの2製品は一足先に予約販売が開始されたことになる。これらは、いずれもB-CASカードの発行認定が下りた後に出荷される予定だ。DT-H50/PCIとDT-H30/U2の出荷時期は5月中旬とアナウンスされている。

 各製品の概要は既報の通りだ。ここでは製品発表会で明らかになったDT-H50/PCIとDT-H30/U2の詳細を解説する。

ハードウェアトランスコード機能でCPU負荷を軽減

HD対応MPEG-2エンコードチップ「ViXS XCode 2111」を装備

 DT-H50/PCIとDT-H30/U2の特徴は、HD対応MPEG-2エンコードチップ「ViXS XCode 2111」の搭載によってハードウェア処理のトランスコード機能を実現したことで、動画変換時のCPU負荷を比較的抑えた点にある。

 録画/視聴モードは4つあり、地上デジタル放送の解像度をそのままにMPEG-2 TSで記録するDPモードをはじめ、横の解像度を半分にカットして720×1080ドット(8Mbps)に変換して記録するHPモード、720×480ドットのSD映像に変換して記録するSPモード(6Mbps)およびLPモード(4Mbps)を選択することが可能だ。

DT-H50/PCIとDT-H30/U2の視聴/録画モード
モード 解像度 500GバイトHDDに録画可能な時間の目安 CPU環境
DP 1440×1080ドット 約65時間 Pentium D 925(3.0GHz)以上、Core 2 Duo E4300(1.8GHz)以上推奨
HP 720×1080ドット(8Mbps) 約138時間 Pentium D 925(3.0GHz)以上、Core 2 Duo E4300(1.8GHz)以上推奨
SP 720×480ドット(6Mbps) 約185時間 Celeron D 330(2.6GHz)/Celeron M 450(2.0GHz)以上
LP 720×480ドット(4Mbps) 約277時間 Celeron D 330(2.6GHz)/Celeron M 450(2.0GHz)以上

 ハードウェアのエンコードチップを搭載しているため、CPUの動作条件は、DP/HPモード録画時でPentium D 925(3.0GHz)以上、SP/LPモード録画時でCeleron D 330(2.6GHz)/Celeron M 450(2.0GHz)以上とあまり高スペックでないPCでも利用できる。ただし、1台のPCに複数台のDT-H50/PCIやDT-H30/U2を接続して同時利用することはできない。

 ちなみに4つの視聴/録画モードは、視聴時と録画時で別々に指定することはできず、共通の設定となる。例えば、視聴時だけ高解像度のDP/HPモードを利用し、録画ボタンを押した瞬間からSD映像のSP/LPモードで記録するといったことはできない。SP/LPモードで録画中の番組は、視聴画面も720×480ドットの解像度に固定される。

 DP/HPモードはHD解像度になるため、PCとの接続にはHDCP対応のディスプレイとデジタル接続することが必須になるが、SD解像度のSP/LPモード設定時はディスプレイとのアナログRGB接続も可能だ(COPP対応グラフィックスドライバは必須)。同社はSP/LPモードを地上アナログ放送と比較して、ノイズのない画質が得られるメリットがあるとしている。

おまかせ録画や携帯電話からの予約録画、BDムーブに対応

 地上デジタル放送の視聴/録画ソフトは、「PCastTV for 地デジ」を採用。視聴機能については、最大90分までさかのぼれるタイムシフト視聴、音声付き早送り、30秒スキップ、データ放送などに対応している。録画機能では、インターネットのTV番組情報サービス「Gガイド.テレビ王国」のiEPGと連携した番組の録画予約、キーワードによるおまかせ録画、携帯電話からの録画予約といった機能を持つ。

 録画先は内蔵HDDに加えて、USB接続のHDDにも保存可能。さらに、ネットワークHDDに保存できるアップデータを開発中という。ただし、録画したHDDを別のPCに接続し、映像を視聴することはできない(DT-H50/PCIはアップデートでDTCP-IPによるネットワーク配信機能を搭載する予定)。録画したコピーワンス番組は、DVDメディア(DVD-RW/DVD-RAM)へのムーブに対応するほか、PCI接続のDT-H50/PCIに限り、Blu-ray Discドライブと組み合わせることで、HD映像のままBlu-ray Discメディア(BD-RE)へムーブできる。

「PCastTV for 地デジ」の操作画面は、下部に機能別のボタンが並ぶ(写真=左)。写真は全画面表示だが、ウィンドウ表示にして位置やサイズを変えることも可能だ。データ放送にも対応している(写真=中央)。1週間の番組表から任意の文字列を検索し、ヒットした番組から録画予約を設定できる(写真=右)

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