ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(以下GFK)は7月1日、全国の有力DVDソフト取扱店および家電量販店の販売実績をもとにBlu-rayソフトの販売動向をまとめた。これによると、Blu-rayの市場拡大には、2008年後半のBDソフト販売戦略が大きな意味を持つという。
Blu-ray Disc関連製品のうち、ハードウェアは順調に普及しており、メインの視聴媒体であるBlu-rayレコーダーでは直近5月期の販売数量シェアがレコーダー全体の31%に達した(関連記事)。このうち10万円未満の製品が数量ベースで33%を占めており、既存モデルの値下がりに加え、今春以降に値ごろ感のあるモデルが相次いで市場投入されたことが普及を加速させた。GFKでは「Blu-rayレコーダーとPS3を合わせた再生機の普及台数は2008年内にもおよそ450万台に達する」とみている。
一方のソフトは対前年同期比で三けた成長(数量で前年比299%)を達成。しかしGFKでは、「DVDソフトが前年同期比で6%減(数量ベース)と伸び悩む中、数字だけを見ると急激に市場が拡大しているような印象を受けるが、ソフト全体におけるBlu-rayソフトの占有率は数量・金額ともに1%にとどまっている」と指摘する。つまり、BDの伸長はDVDの落ち込みを補完するまでに至っておらず、「ハードウェアの状況と比較すると、かなりのタイムラグがあることは否めない」。
その上で、ソフトとハードの普及の温度差を埋めるための方法として、Blu-rayソフト最大の特性である「高画質・高音質」をアピールするためにメディアストアが大画面テレビと組み合わせた積極的な店頭展開を行うこと、現在は洋画とアニメに偏っているBlu-rayタイトルを幅広いユーザーに向けて拡充することを提案している。
「今年の年末に向けた映像ソフト業界各社の動き次第では、2009年にはBlu-rayソフトの市場規模は約10倍の500億円、2010年には1000億円市場に達する可能性もあるとみている」(GFK)。
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