日立製作所は7月24日、8センチBlu-ray Discメディアと内蔵HDDに記録できるビデオカメラ“ブルーレイカムWooo”の新製品として、画質を向上させつつ本体の小型化を図った「DZ-BD10H」を発表した。8月9日に発売する予定で、価格はオープンプライス。店頭では16万円前後になる見込みだ。
撮像素子のCMOSは1/2.7型(原色フィルター)で、動画撮影時の有効画素数は約467万画素となる。これを独自の映像処理回路「Picture Master Full HD」と組み合わせ、フルハイビジョン映像の2.25倍にあたる2880×1620ピクセルという情報からオーバーサンプリングして映像を生成する。このためノイズや細かい部分の偽色を低減し、解像感が高い映像記録を実現できるという。センサー感度は従来比で約3倍に引き上げられ、最低被写体照度は5ルクスとなった。
本体は、自社製8センチBlu-ray Disc/DVDドライブの薄型化や基板レイアウトの見直し、放熱効率の向上などにより、従来比20%の小型化に成功。外形寸法は79(幅)×87(高さ)×140(奥行き)ミリで、重量はバッテリー込みで約575グラム。独自のグリップデザインにより、コンパクトなボディでもしっかり保持できるという。
内蔵HDDは30Gバイトで、フルハイビジョンのHXモードで約4時間20分、1440×1080ピクセルのHSモードを使えば最長約8時間40分の映像を記録できる。一方のBD/DVDドライブは8センチBD-R/-REのほかに8センチDVD-R/-RW/-RAMへの記録が可能。ただし、DVDへの記録時にはSD解像度のMPEG-2となる。
さらにDZ-BD10Hでは、新たにSDHC/SDカードスロットを追加。もちろん動画記録にも対応しており、32GバイトのSDHCカード(別売)ならMPEG-4 AVCで約4時間45分、8センチBDには約1時間半の記録が可能だ。用途に合わせて記録メディアを選択できるほか、HDDやSDカードからBDやDVDにダビングすることも可能(DVDダビング時にはSD画質になる)。また、シーン分割や不要部分の削除、プレイリスト内でのシーン再生順序変更といった簡易編集もカメラ1台で行える。標準バッテリーによる連続使用時間は約1時間20分。
静止画撮影では、最大2880×2160ピクセルの約622万画素(4:3)画像にくわえ、2880×1620ピクセルの約467万画素(16:9)画像の撮影が可能。静止画撮影向けに光学式手ブレ補正機能搭載のフルハイビジョン対応レンズを採用したほか、撮影済み動画から約207万画素の静止画を切り出して保存できる「フルハイビジョン静止がキャプチャー」機能も搭載している。
顔認識技術「顔ピタ」も新しい。顔ピタは、動画および静止画撮影時に画面内の人の顔を識別して、露出とフォーカスを自動補正するというもの。顔に優先的にピントを合わせ、逆光でも顔が暗くならない。一度に5人までの顔を認識可能だ。
このほか、HDMI-CECを利用した「Woooリンク」対応や「Wooonet」対応といった機能もある。Wooonetは、撮影した動画や静止画をPC経由でサーバにアップロードしておくと、同社の対応テレビ(UT770シリーズ)で再生できる「ビデオ de メール」サービスをサポートした。
パッケージにはバッテリーパックのほか、ACアダプタ/チャージャー、電源コード、USBケーブルなどが付属する。またWindows用の編集キットとして「ImageMixer 3 AVCHD Edition for HITACHI」をバンドル。PC上での再生およびBD/DVDの作成が行える。
付属ソフトの動作環境は、Windows XP SP2以上およびWindows Vista。CPUはPentium 4/2.4GHz以上、メモリ1Gバイト(Vistaの場合は2Gバイト以上を推奨)となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR