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» 2008年07月25日 10時00分 公開

レビュー:豊富な機能を備えた高級コンパクトデジカメ――リコー「GX200」 (2/5)

[小山安博,ITmedia]

楽しく便利な24ミリスタートの光学3倍ズームレンズ

 GX200は撮像素子に有効約1210万画素の1/1.7型CCDを搭載。レンズは焦点距離24〜72ミリ(35ミリ版換算)の光学3倍ズームレンズを搭載。開放F値はF2.5〜F4.4。

photo ストロボはポップアップ式。こうした部分もGX100と同等

 撮像素子のサイズ、レンズスペックはGX100と同一だが、有効画素数は1001万画素から高画素化。画像処理エンジンが「スムースイメージングエンジン III」にバージョンアップしたことなどから、同一サイズ素子での高画素化に伴う弊害であるノイズの低減が図られている。レンズに関しても、逆光時のゴースト耐性を高めているようだ。

 いずれにしても、24ミリからというGX100の最大ともいえる特徴は継続。風景撮影を始め、屋内の集合撮影などでも威力を発揮する。

 ここまで広角側に振られていると、どう撮っていいか悩むことも多いが、あまり難しいことを考える必要はないだろう。単純に広い写真はとにかく撮っていて気持ちがいい。

 同社高級コンパクトデジカメのもう1つのラインである「GR」シリーズと決定的に異なるのは、GX200は光学ズームを備えている点。倍率は3倍だし、24ミリスタートのレンズなのだから、望遠端といっても焦点距離は72ミリ。超望遠撮影は望むべくもないが、被写体によっては十分有効に使えるはずだ。24ミリでは歪みが気になる場合も、ズームした方がレンズの歪みは解消できる。

撮影を便利にする新機能

 広角レンズは歪みやすく、GX200も広角端では確かに歪曲収差が大きいが、新たに「ディストーション補正機能」を追加し、歪みを電子的に補正することができる。この機能を使わない場合、結構派手なたる型の収差が現れるが、これをある程度補正してくれる。補正はズーム位置によって変化するようで、望遠域では補正を行わない。

photo ディストーション補正機能はメニューから呼び出す。これはFnボタンなどへ割り当てることができない

 補正は記録時に行われ、撮影時には補正量を確認できないのはちょっとネックに感じる。また、画角がわずかに狭くなるので、それを嫌う場合は設定でオン/オフも可能だ。24ミリだとさすがに直線がきちんと出るとまではいかないが、それでもあるとないとでは大違い。常用しても良さそうな印象だった。

 また、GR Digital IIにも搭載された電子式の水準器が搭載された。画面下にバーが表示され、それで水平を合わせることが可能になる。縦に構えると自動的にバーが画面下に移動するので、縦撮影時も利用可能だ。

 水平が取れた時点で音を鳴らすことも可能なので、画面が見えないローアングル撮影時でもきちっと水平が取れる。ただし、水平が取れている間はずっと「ピッピッピッ」と音が鳴るので、ちょっとうるさくて常用は難しい。そのかわり、DISPボタン長押しで水準器の設定画面が現れ、機能オフ/表示のみ/音のみ/表示+音の設定がすぐに変更できるようになっている。

photo 画面下部にあるバーが水準器。水平が取れると緑になって音を鳴らすこともできる

 Fnボタンが従来の1つから2つに増えたのに加え、カスタマイズした設定を登録しておく「マイセッティング」も2つから3つに増加している。

 マイセッティングでは、レンズの焦点距離や画質、画像の設定、ISO感度などの設定項目を記憶し、モードダイヤルを回すだけで一度に呼び出せる。マイセッティングにFnボタンの設定を記憶させることができるので、マクロモードと測距点の移動を組み合わせたり、シーンモードのポートレートと露出補正を組み合わせたりと、自分好みの設定を登録できる。

 ただディストーション補正がマイセッティングに登録されないのは気になったところ。これ自体は大きな問題ではないが、どうせならそのときの設定をすべて記憶してくれればいいのだが、そうはならないという部分がちょっと気になった。

 ノイズリダクション機能に関しては、設定でオン/オフの切り替えができるほか、低感度では動作しないようにすることもできるので、ノイズリダクションによる解像度の低下とノイズ量のバランスを考えて設定するといいだろう。ちなみに、このノイズリダクションの設定もマイセッティングでは登録されなかった。

photophoto ノイズリダクションの設定では、ISO401以上、ISO801以上、ISO1600という形で、ISO感度に応じてオン/オフを切り替えることもできる(左)。ISO感度では、通常のオートISO感度に加えてAUTO-HI設定が用意され、自動でどこまで増感するかを設定することも可能

 ほかにも、フラッシュの調光補正や先幕/後幕のフラッシュシンクロ設定に対応。RAWモードでの連写(5コマまで)や書き込み速度の向上、1:1(正方形)モード、オートブラケットもサポートした。

 撮影機能としては、高級機らしく細かなホワイトバランスの補正機能も追加。ブルー/アンバー、マゼンタ/グリーンの各方向で調整できる。ADJ.レバーやFnボタンへの登録もできる。

photophoto ホワイトバランスの補正機能を使えばより細かくホワイトバランスを設定できる(写真=左)、階調補正機能を使うことで、画像の明暗の差を最適なレベルに設定してくれる(写真=右)

 さらに、最近のデジカメでは一般的になってきた階調の調整機能も搭載している。輝度差の激しい被写体でも、白トビと黒ツブレを抑えながら適正露出で撮影してくれる機能で、ダイナミックレンジを擬似的に拡張してくれる。

 設定するには、メニューから「画像設定」を選び、「自動レベル」を設定すればいい。他社のカメラではISO感度で補正する例が多いが、GX200では画像編集ソフトでも一般的なレベル補正を使う。

 面白いのは、再生時にも同じこのレベル補正が実行できる点。自動補正に加え、画像編集ソフトのようにマニュアルでの補正も可能だ。基本的には画像を補整しているので万能ではないし、ダイナミックレンジの拡張も擬似的だが、見栄えという意味ではないよりあった方がいいとは思う。

photophoto 再生時の補正機能。レベル補正に関しては自動設定もできるが、手動でヒストグラムを使った補正を行うこともできる。ホワイトバランスは手動で補正する

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