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第3回:音を手軽にアップグレード、パナソニック「SC-HTR210-K」サラウンドで北京五輪を堪能する(1/2 ページ)

» 2008年08月05日 19時45分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 8月8日の北京オリンピック開幕式まで、あと3日に迫った。そこで今回は、時間や手間をあまりかけたくないという人に最適なラックシアターを取り上げよう。パナソニックの「SC-HTR210-K」は、同社が37〜42V型プラズマ/液晶テレビ向けに設計したミドルクラスのラックシアター。ただし、その魅力は設置の手軽さだけではなかった。

photo パナソニックの「SC-HTR210-K」

今回取り上げるサラウンド製品のラインアップ

メーカー 機種名
ソニー 第1回:部屋いっぱいのサラウンド感――ソニー「HT-CT100」
ソニー 第2回:小粒なのにピリリ、“ゴルフボール大スピーカー”のソニー「HT-IS100」
パナソニック 「SC-HTR210-K」
オンキヨー WAVIO「GXW-2.1HD」
パイオニア 「HTZ-373DV」
ヤマハ 「YSP-600」
niro1.com NIRO「NS-600」

製品の特徴

 SC-HTR210-Kは、3.1チャンネルのフロントサラウンドシステムを搭載したラックシアター。テレビやBDレコーダーなどとデジタル接続するだけで、マルチチャンネルの映像コンテンツを手軽に楽しめる手軽さが最大の特徴といえる。

 搭載スピーカーは、フロント左右とセンターが6.5センチのフルレンジ。数字だけ見るとディスプレイ内蔵スピーカーと大差ないようにも思えるが、そうではない。振動板に竹繊維を混入したり、界磁部に銅キャップを装着するなど、さまざまに工夫を凝らすことで、明瞭なサウンドと高域までの自然な伸びやかさを実現。取り付けもリスナーに正対するよう斜め上に設置され、定位感に優れたサウンドを追求している。

 サブウーファーは、口径が13センチと(低音用ユニットとしては)かなり小柄なものの、2本使用することで18センチクラスの低域駆動力を確保。また2つのサブウーファーをラック左右に対向配置する「デュアルドライブ」方式を上位機種から継承したことで、不要な低音振動を低減して階下や隣室へ迷惑がかからないように配慮した。

 3.1チャンネルフロントサラウンドシステムとして完結したシステム内容を持つHTR210-Kだが、スペースに余裕ある人のために、リアサラウンドスピーカー「SB-HS500A-K」とリアスピーカーワイヤレス化キット「SB-FX60-K」を用意。スピーカー配線フリーのまま、本格5.1chサラウンドへシステムアップできるようになっている。

設置性

 簡単お手軽がウリのラックシアターだけに、設置性に関してはすこぶる良好。テレビをHTR210-Kの上に置き、HDMIケーブルと光デジタルケーブルをつなぐだけで準備は完了。段ボール箱を開けてから10分もたたずに迫力のサラウンド音声を楽しむことができる。

photophoto 1080(幅)×444(高さ)×458(奥行)ミリと、37〜42V型のディスプレイにぴったりのサイズ。同じスピーカー構成で46〜50V型用の「SCHTR310-K」も用意されている(左)。後ろから見ると両脇の天板が斜めにカットされており、コーナー設置も考慮されていることが分かる(右)
photophoto フロント/サイドパネルにはクリアブラックのボードを使用することで、落ち着きのあるシックなイメージを演出。天板、収納部のガラスともあいまって、全体的にクールなふんいき(左)。スピーカーやサブウーファー、メインユニットがスペースを占有するため、実際の収納スペースは少ない。とはいえBDレコーダーなどを2台収納するスペースは確保されている(右)

 ラック一体型のメリットとしてもう1つ挙げられるのが、フロントスピーカーの配置が不要な点だ。一般的な5.1チャンネルサラウンドシステムは、テレビの前または横、加えて視聴位置の斜め後ろにもスピーカーを配置しなければならないため、置き場所の確保や配線など、結構な手間がかかるもの。それに対してHTR210-Kは、ラック自体をポンと置くだけで設置が終了。テレビ前をスピーカーがふさいでしまうという視覚的な煩雑さもない。

 ラック一体型ゆえに重量は約43キログラムとかなり重いが、天板ガラスが分離できるうえにキャスターも付いているので、成人男性であれば1人でも設置が可能だ。オリンピック開会式が迫り、一刻も早くフルHD&サラウンド放送を楽しみたい今日この頃には、こういった手軽さはなによりもうれしい。

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