エプソンは既報の通り、「カラリオ」ブランドに属する個人向けA4インクジェット複合機/プリンタの新製品を9月19日に発表した。ここでは、同日開催された製品発表会ならびにCMキャラクターに関する記者発表会の模様をお伝えする。
製品発表会の冒頭では、セイコーエプソン 業務執行役員 情報機器事業本部長の羽片忠明氏が登壇。8月26日にカラリオのブランドビジョンを「写真を美しく彩るプリンタ」から「暮らしをカラフルに彩るパートナー」に変更するとともに、新しいロゴデザインを発表したことについて触れた。
そのビジョンを実現するために今回投入する新製品に関しては「例年以上に大きな変化があるので期待している」と評価。「この新製品によって、国内のプリンタ市場でシェア50%以上を目指す」と自信を見せた。この「シェア50%以上」という目標は、9月17日に個人向け複合機/プリンタを発表したキヤノンが掲げる目標と同じであり、小差でトップシェアを争った昨年に続き、年末商戦でしのぎを削ることが予想される。
続いて登壇したセイコーエプソン コンシューマー機器事業本部長の遠藤鋼一氏は、インクジェットプリンタの市場動向と、より具体的な新製品の特徴を解説した。インクジェットプリンタの世界市場は、成長国市場で順調に伸びているが、日欧米といった成熟国市場では横ばいもしくは減少傾向にある。その一方で国内市場では単機能/ダイレクトプリンタの出荷台数が減少するとともに、複合機と小型フォトプリンタは増加傾向にあり、この2つのカテゴリが成長のカギだとした。
主力となる複合機のカテゴリについては「これまで機能がよくても市場で受け入れられなかった製品があったのは、技術寄りの製品開発が背景にあり、ユーザー視点での物作りができていなかったからだ」と自己分析し、新製品を「ユーザーの要望に応えるため、カラリオが目指す6つのキーワードを実現し、大きく進化した」と評した。6つのキーワードとは、カラリオのロゴに示された「安心」「快適」「キレイ」「スタイリッシュ」「環境」「未来」といったものだ。
具体例としては、プリントヘッドの目詰まり防止技術で「安心」を、無線LAN印刷や状況表示用のLEDステイタスバー、前面2段給紙機構、ヘッドの改良による印刷速度の向上などで「快適」を、覆い焼き補正に対応したオートフォトファイン!EXを含むEpson Colorの強化で「キレイ」を、ボディデザインの刷新で「スタイリッシュ」を、インクカートリッジのリサイクルや本体の小型化による輸送量の削減、本体の消費電力低減などで「環境」を、テレビプリントや携帯電話からのプリント機能で「未来」をそれぞれ追求したという。
新製品のラインアップでは、特にミドルレンジモデルの「EP-801A」が「シリーズ内で最も小型で、使い勝手もいい“自信の1台”。迷ったらコレがおすすめ」とアピールした。これら新製品の詳細情報は、こちらの記事を参照してほしい。
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