3月11日に、「MacBook Neo」が発売された。10万円を切る低価格で注目されているが、その実力はどのようなものなのだろうか?
高コスパの製品だけに、教育市場だけでなくビジネス市場への影響も考えられる。「Windows」や「Chrome OS」との競合も考察しつつ、その位置付けを考えてみた。
まずはMacBook Neoの実機を見ながら、その特性を確認してみよう。
10万円を切る低価格ではあるが、カラーバリエーションはかなりしっかり作られている。アルミのボディだけでなく、ゴム足やキーボードまで色を合わせてある。
キーボードにはバックライトがなく、重量は「MacBook Air」と同じ1.23kg。ボディが特別薄いわけでもない。だが、安っぽくはなく、キーボードやタッチパッドの感触も悪くない。
動作は十分に快適だ。ウェブの利用や文書作成などで動作の遅さは感じない。
もちろん、すべての動作が速いわけではない。「Lightroom」で写真を加工、それを書き出す時の速度は「M5」などに比べ倍以上の時間がかかることもあった。上位機種との差は明確だ。
バッテリー持続時間は、カタログ表記上はビデオストリーミング利用時で最大16時間。「MacBook Pro」が最大24時間であるのに比べると差は大きい。バッテリー搭載量も、36.5Whと、MacBook Air(53.8Wh)やMacBook Pro(72.4Wh)に比べかなり少ない。そのためか、MacBook Proの動作に慣れた人間から見ると、バッテリー消費速度は速いと感じる。とはいえ、1日の作業なら持つだろう。
インタフェースはUSB-Cが2つ。手前がUSB 2で後ろがUSB 3という変則的な構成であるのは気になるが、「わかっていれば対処できる」範囲ではある。
こう考えると、MacBook Neoは確かにコストを下げた製品だと感じる。だが、実用性は想定以上に高い。
発売前のレビュー期間から一週間くらい使っているが、少なくとも、「遅くてとても使い物にならない」と感じたシーンはない。
動かなかったソフトも、とりあえずは見つからなかった。「Parallels Desktop」のように別のOSを動かす仮想化ソフトも動作はした。ただし、メインメモリが8GBなので、その上で動くWindows仮想マシンのメモリ割り当ては4GB程度になり、実用的に使い続けるのはちょっと難しい。GPU性能の不足から、ハイエンドなゲームを高画質設定で動かすことはできなかった。だが、それは「そういうもの」であり、当然だ。
これが「iPhone」と同じ「A18 Pro」・8GBで動いて、アメリカでは学生向け限定とはいえ499ドルで売られていると思うと、正直、強烈なコストパフォーマンスだ。
ベンチマークソフト的に言えば、MacBook Neoの速度は、2020年発売の「M1搭載MacBook」より少し速い程度と判断できる。
8GBというメモリに注目が集まるが、実は「256GBから」というストレージ量の方が厳しいかもしれない、と考える。OSによる消費や仮想記憶で使う分を考えても、自由に使えるのは実質120GBくらいだろう。MacはiPhoneに比べアプリもデータも大きくなる傾向があるから、積極的にクラウドを使ってデータを退避していかないと厳しいだろう。上位機種である512GBモデルの方をお勧めしたいが、その場合価格は2万円上がる。
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