正面から見ると、彫金加工したEXILIMのロゴの下と、ストロボの左横の部分に、うすっらとした直線の隆起があり、それがデザイン上のアクセントになっている。ボディの奥行きは23ミリで、本体重量は131グラム。「EXILIM CARD」シリーズのような超薄型軽量というわけではないが、胸ポケットに収まるサイズと軽さである。
背面の大部分は、従来よりやや大型化した3型大型液晶が占め、その右側のわずかなスペースに、十字キーなどの操作ボタンを集中配置している。ボタン操作に余裕があるとはいえないが、押しにくさや不自由を感じないぎりぎりのレイアウトだ。表面積が広い円形のシャッターボタンは押しやすい。静止画用のシャッターボタンとは別に、動画専用の撮影ボタンを背面に備えるのは多くのEXILIMに共通する、同社ならではのこだわりだ。
電源ボタンを押すと、沈胴式のズームレンズが飛び出し、約2秒強で撮影スタンバイになる。3型23万ドットの液晶は、明るい屋外でも薄暗い室内でも良好な視認性を確保する。AF作動の際に、液晶表示が一瞬遅れる傾向はあるが、AFスピードはコンパクト機としては高速といえる。レリーズタイムラグは公称0.008秒と非常に短い。メニューの表示や選択、再生コマ送りなどもスピーディで、操作レスポンスは全般的に快適なレベルだ。
画質は、シャープネスを強調した見栄え重視の傾向。ISO400を超えるとノイズリダクション処理による解像感の低下が目立つので、A4以上に大きく引き伸ばす用途ではISO200までがおすすめ。背面十字キーの左右に感度設定などを割り当てることができるので、画質優先なら低感度、ブレ防止優先なら高感度を使い分けるのもいいだろう。
高品位デザインと高画素CCD、28ミリ対応の広角ズーム、CCDシフト式の手ブレ補正といった基本部分をバランスよくまとめた上で、メイクアップモードやマルチモーション撮影などの付加価値を楽しめるカメラに仕上がっている。
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