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“セレブなせんし”の貯金伝説、タカラトミー「バンククエスト」橘十徳の「いいトシして玩具三昧」第6回(2/2 ページ)

» 2008年10月07日 07時54分 公開
[橘十徳,ITmedia]
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アイテムを買うために貯金しまくる

 ゲームを始めるにあたっては、まず名前を登録する。それから街の武器屋に行って武器を調達するわけだが、このとき所持金が足りない場合はコインを入れて貯金しなければならない。ゲーム内の「1G」は「1円」を意味し、例えば50Gのアイテムを買うには50円が必要だ。武器や防具のほかに、色々な効果がある「アクセサリ」や体力回復アイテム、復活アイテム、必殺技の巻物などさまざまな商品があり、買うものはたくさんあるので、あれもこれも手に入れようと思ったらかなりの額を貯金する必要がある。

photophoto コインで開けられる背面のフタ(左)。タウンの画面(右)。

 ちなみに貯金したお金は背面のフタを開ければいつでも取り出せるが、フタを開けると名前以外のすべてのデータが消去されてしまう。あとくされなく中のお金を取り出すには、とにかくゲームをクリアするほかないわけだ。

 買い物が終わったら武器や防具を装備して、タワーに入る。タワー内では「サーチ」コマンドを選択するとモンスターを見つけられる。バトルはなにも操作しなければ勝手に交互に攻撃が行われる。セミオートを止めたいときはセレクトボタンを押せば、装備を変更したり道具を使用したりできる。

 あとは普通のRPGと同じように、どんどん敵と戦ってレベルを上げていくだけだ。ちなみにタワーのフロアは10階ごとに一区切りになっており、10の倍数の階には大魔王ワルダラーの直属の部下である「ナイン・コインズ」が待ち受けている。これを倒すと、次回からはその階まで気球でショートカットできる仕組みになっている。

photophoto 武器の購入画面(左)。モンスターとのバトル画面(右)

 なお、塔に入ってタワー歩行画面にしておくと、ボタン操作を行わなくても自動的に敵に遭遇してバトルをするようになっているので、そのまま放っておけば勝手にゲームは進行していく。ただし、このオートバトル機能を使ってばかりいると、宝箱のアイテムを取り逃したりする恐れもあるから要注意だ。

クリアの達成感は格別

 ゲームは100階の大魔王ワルダラーを目指して進んでいくわけだが、実は意外な展開も待ち受けている。ネタバレになるので詳しくは書かないが、これはぜひ実際にあなたがプレイして確かめてほしい。

 ワタクシも一通り遊んでみたが、とにかくこのゲームでは、普通のRPGと違って、モンスターを倒してもお金がまったく手に入らない。宝箱から得られるアイテムも売って金にすることはできないし、唯一売れるものといえば手持ちの武器や防具だけ。つまり武器や防具をグレードアップするには、古い武器や防具を下取りに出しながら、とにかくひたすら貯金しまくるしかない。

 ワタクシなどは夜中に財布を見て札しか入っていなかったとき、わざわざ100円ショップに走ってジュースを買い、硬貨をゲットしたほどだ。ゲームが進むにつれて称号が得られるのだが、どうやらワタクシは貯金しすぎたようで、「ちょきんめいじん」「かねもちへいし」「セレブなせんし」といった成金チックな称号ばかり与えられてしまった。

 そもそもゲームというのは現実を忘れて息抜きするために遊ぶものだと思っていたが、このゲームの場合は事情が少し違う。否が応でも「お金」という現実と向き合う羽目になるからだ。例えばゲームが進んでいくと1万Gを超える武器が登場するのだが、財布の中に1万円分の硬貨が入っている人は少ないだろう。

 ワタクシなどはその武器をすぐに手に入れたいがために、銀行に行って万札をすべて500円玉に両替してしまったほどだが、このように1回ゲームにハマると確かにけっこうな額が貯まる。つまり自分の懐具合と相談しながらゲームを進めていく必要があるのだ。そしてそんな風にシビアであるぶん、クリアしたときの喜びもひとしおである。

 単純なだけに、ハマると寝食忘れて取り組みたくなる、そんな麻薬的な魅力を持った新感覚貯金箱を利用して、ぜひ貯金を楽しんでいただきたい。

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