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バンダイ、“ブロガー”ロボットを開発ROBO_JAPAN 2008

» 2008年10月12日 05時19分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 バンダイは、パシフィコ横浜で開催中のパートナーロボット総合展示会「ROBO_JAPAN 2008」でネット対応のパーソナルロボット「NetTansorWeb」(ネットタンサーウェブ)を展示している。2006年に発売した「NetTansor」の進化版。写真を撮り、ブログにアップする“ブロガーロボ”に成長した。

photophoto 「NetTansorWeb」(ネットタンサーウェブ)。頭部にWebカメラを搭載している(左)。ネットタンサーが書いたブログ(右)

 まずはロボットが作成したブログを見てほしい。カイワレ大根を2時間おきに撮影した「カイワレ成長ブログ」、社内に遅くまで残っている不幸な人たちを観察した「残業ブログ」、毎日の晩ご飯を紹介する「今夜の晩ご飯」など。おいしそうなシチューに写真に「なごやかな感じデス」という微妙なコメントが添えられている。

photophoto 残業ブログ(左)とその説明(右)
photophoto カイワレ成長ブログ
photophoto 今夜の晩ご飯

 この“ロボの一言”は、ネットタンサーウェブが自分で付け加えたコメント。より正確に書くと、ネットタンサーが内蔵の無線LANで接続したPC上のアプリケーションが書いている。そう。ネットタンサーは、重い処理をPCに任せることでさまざまな機能を実現したネットワークロボットなのだ。

 専用アプリケーションには10以上の機能があり、ブログもその1つ。「ブログパートナー」という機能を使うと、写真を撮影してアップロードし、自らエントリーを投稿するという作業を自動的に行う。さらに閲覧している人たちのコメントを見て、リクエストに応えることも可能。例えば、撮影した写真に対して「もう少し右を見せてください」などと書き込むと、コメントの文字列を解析してネットタンサーが移動し、撮影し直してくれる。

 「全文解析のような複雑なことはしていません。コメントの中にある特定のキーワードに反応して動くようになっています」とバンダイ、生産・技術支援部開発技術支援チームの芳賀義典氏。「従来のネットタンサーは、教材としてのイメージが強かったのですが、今回は“ネットで遊ぶ”のがコンセプト。よりエンターテイメント性を持たせてみました」(同氏)。

 従来のネットタンサーと同様、ネットワーク越しにユーザーが操縦することもできる。前進/後退、左右の回転などロボットをリモート操作が可能だ。ユーザーの言葉をネットタンサーに発話させることもできる。

photophoto リモート操縦中にカギ括弧で囲った文字を入力するとネットタンサーが発話する(左)。返事の代わりに相手のリアクションをカメラに収める(右)

 ハードウェアは従来のネットタンサーとあまり変わっていない。変更点は、まず頭部のネットワークユニットがACアダプターに対応したこと。移動は制限されるが長時間の駆動が可能になり、前述の「カイワレ成長ブログ」のように、定点観測を行うようなケースにも対応できるようになった。また、本体前面に赤外線リモコン信号の送出機能を装備。コマンドを学習させておけば、ロボットを操作して照明やテレビをつけることができる。

photophoto 「AVリモコン」機能のデモンストレーション。ポータブルDVDプレーヤーや照明をオン(左)。本体前面の赤外線送信部(右)

 アイデア次第でさまざまなことができるネットワークロボット「ネットタンサーウェブ」は12月に発売予定。価格は従来機と同じ5万円を予定している。


 「ROBO_JAPAN 2008」は、10月11日(土曜日)から13日(月曜日、祝日)まで横浜・みなとみらいのパシフィコ横浜で開催されている。入場料は大人1500円、中高生は1000円、小学生は600円となっている。

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