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ケンウッドから“マイスターモデル”のAVアンプが登場

» 2008年10月27日 16時27分 公開
[ITmedia]
photo 「KRF-V9300H-S」。ケンウッドがAVアンプを投入するのは数年ぶり

 ケンウッドは10月27日、AVコントロールセンター(AVアンプ)の新製品「KRF-V9300H-S」を発表した。日本ビクターと共同設立したJ&Kテクノロジーズの技術を採用する製品の第1弾。ケンウッドの音質マイスターが手がけた“マイスターモデル”として11月上旬に発売する。価格は8万4000円。

 夏にドイツで開催された「IFA2008」(ベルリン国際コンシューマー・エレクトロニクス展)に参考出品した7.1チャンネルAVアンプの国内版(→ビクターとケンウッドの技術を融合したAVセンター、秋に登場)。基本デザインに変更はないが、国内版はボディーカラーがシルバーのみになった。

 新開発のHDMコントローラにより、フルハイビジョンの映像信号伝送はもちろん、DeepColorやリップシンク、システムリンク機能(HDMI CEC)などをサポートした。HDMI CECはパナソニックの「ビエラリンク」対応テレビと動作確認済み。テレビのリモコンからAVアンプの電源オン/オフ、ボリューム調整、入力切替といった基本的な操作が行える。各種アナログ映像信号を1080pに変換してHDMIから出力するビデオ・アップコンバート/スケーラーの機能も備えている。HDMI入力は2系統、出力は1系統(ver.1.3a)。

 アンプ部は、実用最大出力で各チャンネル130ワット(サラウンドモード時)。音楽再生時の表現力向上のため、フロントチャンネルにはケンウッド独自のトランジスタ「New Kinear TRAIT」を搭載したディスクリートアンプ構成を採用したことで、応答速度を高め、低域の表現が豊かになったという。やはり新開発の「32bitフローティングポイントDSP」がDolby True HDやDTS-HD MAといった最新音声フォーマットの処理を担当。「複雑な信号処理にも余裕を持った対応が可能なため、微小信号まで余すことなくサウンドを再現できる」(同社)という。

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 また「ピュアオーディオモード」は、2チャンネルステレオからHDオーディオのビットストリーム信号までのすべての入力ソースに対応可能。ディスプレイの消灯やアナログビデオ回路の停止によってビデオ回路からのパルスノイズ混入を防ぐ。

 音場を自動的に設定する「AUTO ROOM EQ」も採用された。付属のマイクを使って部屋とスピーカーの特性を分析し、チャンネル間の音のつながりや音声信号の表現力を向上させる。

 そのほかの映像入力は、D4×3、S端子×2、コンポジット×3。一方の映像出力は、D4、S端子が各1とコンポジット×2。光デジタル入力×2、同軸デジタル入力×1のほか、アナログ6チャンネル入力なども備えている。

 別売ケーブル「PNC-iP120」を利用してiPodのコントロールが行える「iPodコントロール機能」も装備。AVアンプのリモコンおよび本体から、iPodの再生/一時停止、スキップアップ/ダウンといった基本操作が可能になる。

 外形寸法は、440(幅)×166(高さ)×394(奥行き)ミリ、重量は約11キログラム。専用リモコンおよびセットアップ用のマイク、AM/FMの室内アンテナなどが付属する。

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