チンパンジーが配属されてきたら、あなたはどうマネジメントする?──SmartHRは12月8日、不適切なブログ記事を掲載したとして謝罪した。冒頭のタイトルが付けられた該当記事ではチンパンジーがオフィスに配属されたという事例をフィクションとして紹介。これを読んだ一部のユーザーから「特定の人物をチンパンジーに例えているのでは」などの指摘が上がった。
SmartHRでは、エンジニアの知識共有サービス「Qiita」で、アドベントカレンダー(12月初頭からクリスマスまでコンテンツを毎日1つ公開していく企画)形式で、技術記事を掲載していた。問題の記事は、同社のあるWebエンジニアがこの企画の2日目に記事を公開していた。
問題の記事では、特定の人物の表現ではなく“本当の類人猿のチンパンジー”が配属された場合の事例を紹介。そのチンパンジーは人間の指示に従わず、オフィスを好き放題荒らし、会社は大きな損害を被ってしまう。このチンパンジーをどのようにマネジメントすれば、損害を回避できたか検証する内容だった。
記事の筆者は、このチンパンジーは“チームを破壊する大問題”を例えたものだと説明。記事内では「このフィクションの内容は特定の個人や状況を意識したものではない」と記載していた。しかし、読み手からは「人事労務サービスの会社として人を人ならざるものに擬えることの加害性に思い至らないのは残念」「チンパンジーだと人間をどうしても想起しちゃうし、ばかにしてる感もでる」などの意見が上がった。
一方で「普通にめちゃくちゃいい記事だった」「管理職は何があってもチームを守る必要があるという話なだけだと思うが」など、一部の読み手からは記事の内容に理解を示す投稿も見られていた。
このような意見を受け、SmartHRは8日、問題の記事の内容を削除。「皆さまの信頼を損ねる事態に至りましたこと深く反省しております」「人を異なる動物に例えたように映る表現について、多くの皆さまにご不快な思いをさせてしまったこと重ねておわび申し上げます」などと謝罪した。
SmartHRは、情報発信に対する指導・管理体制の甘さ、チェック体制の不徹底がこの事態を招いた原因だったと説明。複数名によるチェック体制の強化や、全従業員に対して表現やソーシャルメディア利用に関するガイドラインの周知徹底によって、再発防止に努めるとしている。
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