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中級者も注目の“ママさんデジ一眼”――ペンタックス「K-m」(1/3 ページ)

» 2008年11月19日 15時28分 公開
[永山昌克,ITmedia]

 ペンタックスのデジタル一眼「K」シリーズの最新作として「K-m」が登場した。シリーズのローエンドに位置し、手軽に持ち運べるコンパクトボディが特徴だ。ボディの横幅(122.5ミリ)はデジタル一眼レフでは最も短く、ボディ全体のサイズ(122.5×91.5×67.5ミリ 幅×高さ×奥行き)はAPS-Cフィルムサイズの撮像素子を持つ製品中で世界最小を誇る。

 K-mが狙うターゲットはデジタル一眼レフのビギナー層だ。製品カタログには「ママ想いの世界最小」で「ママにやさしいカメラ」というキャッチコピーが記され、ビギナーの中でも特に女性層にアピールしている。

 これまで使っていたコンパクトデジカメよりも、もっときれいな写真が撮りたい、デジタル一眼レフを体験してみたい。かといって大きくて重いカメラは持ちたくないし、難しそうで扱いに自信がない。そんなママに向けた「K-ママ」または「K-ミニ」なのである。

photo ペンタックス「K-m」にキットレンズ「DA L 18-55mm F3.5-5.6AL」を装着。

 “ママカメラ”とはいえ、実はもう1つ、隠れたターゲットユーザーとして中級以上の写真愛好家層も想定できる。小型軽量ボディがサブカメラに最適だからだ。機能は本格志向とはいえないし、連写やAFなどのレスポンスが圧倒的に速いわけでもない。だが、凝った撮影用としてほかのデジタル一眼レフを使っているユーザーが、ちょっとしたスナップを撮るためのカメラとして好適だ。

 ペンタックスには、「パンケーキ」と呼ばれる薄型軽量の単焦点レンズや、「レンズの味」を追求したLimitedレンズなどこだわりの交換レンズ群がある。K-mの小型ボディは、これらのパンケーキや小型の単焦点レンズにぴったり似合うし、ボディ内手ブレ補正も機能する。

 仮にメインのシステムが他社マウントのユーザーであっても、個性的なペンタックスレンズを使ってみたいと感じる人はいるはずだ。ついでに言うと、K-mの電源は単三形乾電池4本なので、既に他社製充電池/充電器をそろえている人が、さらに別のバッテリーシステムを追加する必要はない。「K200D」など従来のペンタックスユーザーが買い増しや買い替えの候補になることは言うまでもないが、他社ユーザーにとっても食指が動く、魅力的な小型ボディだと思う。

photo 広角単焦点レンズ「DA21mm F3.2AL Limited」を装着。小型軽量さがさらに際立つ。
photo 「SR」(シェイクリダクション)と呼ぶボディ内手ブレ補正機構を備え、最大で約4段分の効果を実現する。また独自のコーティングと振動によって、撮像素子前面へのゴミの付着を低減する「DR」(ダストリムーバル)機能もある。
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