ロジクールといえば、これまでにも「AudioStation high-performance stereo system for iPod」(AS-100)や「Pure-Fi Anywhere」(PF-500BK)など数々のiPod用スピーカーを投入してきたメーカーだ。11月には、新製品としてiPhoneにも対応した「Pure-Fi Express Plus(PF-300BK)」と「Pure-Fi Anytime」(PF-450)を販売開始した。早速その実力を見てみよう。
まず最初に目をひくのが、よりスタイリッシュになったデザインだ。両モデルともスピーカーとしての存在感を前面に押し出すのではなく、インテリアにもなじむ外観に仕上げられている。特にPF-450はベッドサイドでの利用を考慮しているため、ボディ自体のコンパクトを際立せた作りとなっている。それではここから「PF-300BK」と「PF-450」について個別に特徴を紹介しよう。
PF-300BKは、室内だけでなくアウトドアでの利用にも適したモデル。アウトドアでも使える同社製iPodスピーカーといえば、「Pure-Fi Anywhere 2」(PF-500)を思い浮かべるが、PF-500は電源に内蔵の充電式リチウムイオン電池を採用しているのに対して、PF-300BKでは単三形乾電池6本での駆動に可能している。連続再生時間は最大10時間と同様なので、外出先で手軽に入手できる乾電池対応はうれしいところだ。もしコストパフォーマンスが気になるのであればエネループなどの充電池を使えばいい。ただし、乾電池駆動時はiPodへの充電が行えないので注意しよう。
また、PF-500にはなかったアラーム機能を搭載している点にも注目したい。簡単な操作でアラーム設定ができ、時間になると「ピピピピ……」というアラーム音が次第に大きくなる。アラームが鳴っている最中に本体中央のコントロールノブを押すと音が止まりスヌーズ機能が動作、10分後に再度鳴るのでしっかりと二度寝を防止することが可能だ。iPodで楽曲を再生中の場合は、楽曲にかぶせるようにアラーム音が鳴る。ちなみにスヌーズ中はリモコンからの操作を一時的に受け付けなくなるが、解除すれば再び操作が可能となる。
iPodとの接続は、本体上部にあるDockを使用する。4種類のDockアダプターが付属しているので、手持ちのiPodに合うものを選択しよう。なお、Dockコネクタのない第1/第2世代および、Universal Dockに対応していない第3世代iPodに関しては、背面に搭載された3.5ミリステレオミニジャック経由で接続を行う。もちろんこの方法であればiPod以外のオーディオプレーヤーを接続することも可能だ。
背面のへこみ部分は、リモコン収納および持ち運び用ハンドルとして機能する。内側にはリモコンがフィットするよう若干の凹凸が付けられており、移動中にリモコンが落下する心配はない。ただし、ガッチリとつかめる形状ではないため、部屋間の移動は別としてアウトドアでの持ち運び時には本体の両脇を持った方がより安全だ。ちなみに、リモコンのボタンも本体の操作パネルと同様にシンプルな作りとなっている。
音質面の特徴としては「オムニディレクショナルテクノロジー」の搭載があげられる。これは搭載している4つのドライバにより、音を前のみならず全方向へ均等に拡散させる無指向性技術で、直接聞こえる音と反射音を調和さ、部屋のどこにいても質の高いサウンドが体感できるというものだ。
実際に同じ環境でPF-450と比較してみたところ、確かに音の聞こえ方に差が感じられた。本体の斜め方向へ移動した場合、PF-450よりも正面に近い感覚で音が聞こえてきたので、PCデスクやベッドなどリスニングエリアを移動することが多いユーザーにはうれしい機能といえる。
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