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フルHD動画撮影も可能な万能カメラ――キヤノン「PowerShot SX1 IS」レビュー(1/5 ページ)

» 2009年01月05日 11時05分 公開
[小山安博,ITmedia]

大型ボディに新開発CMOSセンサーを搭載

 SX1 ISは、10月に発売された「PowerShot SX10 IS」の兄弟機とも呼べる「全部入り」のデジカメだ。正面から見た外観デザインはSX10 ISと大きな違いはなく、大きなレンズとグリップを備えた一眼レフライクなデザインとなっている。

photo キヤノン「PowerShot SX1 IS」
photo しっかりとしたグリップなど一眼レフライクなデザインを採用。ボディ自体は大きいが、グリップを持ってれんずのしたに手を添えて撮影できるので安定感はいい

 本体サイズは127.5(幅)×88.3(高さ)×87.7(奥行き)ミリ、約585グラム(本体のみ)と大ぶり。利用時には単三形乾電池を4本セットするので、撮影時はさらに重くなる。最近はデジタル一眼レフでも小型軽量の製品が多く出ているので、いわゆるコンパクトデジカメとしてはかなり大型の部類に入る。

photophoto 本体前面と背面。レンズが大きいので、ボディもそれなりの大きさ。そのかわり、背面のボタン配置には余裕がある

 しかし、ボディデザインは一眼レフに似ているので、レンズの下に手を添えて撮るようにすれば安定感もあって撮りやすい。グリップの大きさも生きている。

 本体が大きい原因はレンズ。SX1 ISに搭載されているのは焦点距離28〜560/29〜580ミリ(35ミリ換算)の光学20倍ズームレンズ。レンズ自体の焦点距離は5〜100ミリなのだが、アスペクト比を切り替えると焦点距離は4:3では28〜560ミリ、16:9では29〜580ミリになる。

photophoto ズームのワイド端とテレ端。これだけレンズは大きく伸びる。かなりの迫力

 撮像素子のアスペクト比は4:3だが、16:9撮影時は撮像素子の一部を使うためにこのような現象が起こる。4:3の撮像素子の中央部を使うため画角が望遠側にシフトするわけだ。有効画素数も4:3時は約1000万画素だが、16:9時は約840万画素に減る。

photophoto バリアングルの背面液晶は2.8型ワイドタイプ(23万画素)。16:9表示だと左右の黒い帯がなくなる

 その撮像素子は、今回キヤノンのコンパクトデジカメとしては初めてCMOSセンサー(1/2.3型)を採用している。フルHD動画の撮影や高速連写が可能になっており、連写速度は秒間4コマを実現。例えばデジタル一眼レフの「EOS Kiss X2」が秒間3.5コマだから、コンパクトデジカメとしてはなかなか速い。姉妹機のSX10 ISが通常で秒間1.4コマなので、その差は明らかだ。

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