Macrovision Solutions Corporation(以下、マクロヴィジョン)と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。古くからのAVファンなら市販DVDやビデオテープのアナログダビングを防ぐコピーガードシステムだろうが、最近ではパナソニックなどのテレビやレコーダーに採用されている電子番組表「G-Guide」を思い浮かべる人も多いかもしれない。
もともとコンテンツ保護を手がけていたマクロヴィジョンは、2007年1月にDLNAのサーバーソフトなどを手がける米Mediabolicを買収。これを皮切りに同年11月には音楽データベースの米All Media Guide(AMG)、12月に電子番組表で知られる米Gemstar-TV Guide Internationalを相次いで傘下におさめた。
買収の目的は、これらの企業が持つ技術やコンテンツ情報を統合し、テレビなどのAV機器に向けたワンストップソリューションを提供すること。その成果として2009年第2四半期に市場投入されるのが、プロジェクトネーム「Neon」(二オン)と呼ばれる次世代IPG(interactive program guides)だ。
同社ストラテジー(戦略)担当副社長のSenthil Nagarajan氏によると、Neonでは「1つのEPG画面で、テレビ放送からインターネット配信コンテンツ、音楽に関する詳細な情報を提供し、さらにユーザー自身のパーソナルなライブラリへのアクセスも可能になる」という。
現在の一般的なEPGは、およそ1週間から2週間の番組情報を提供するだけだ。しかしNeonでは、1カ月先までの番組から注目の番組をピックアップして情報を提供できるほか、同じ画面の中に映画配信サービス「Cinema Now」や放送局が提供するキャッチアップTV(番組を見損ねた人に前回の番組をVoDで配信)などへリンクされたアイコンも並び、IPGの画面から直接目的のWebサイトにアクセスすることができるという。
「先日、CBSと提携してキャッチアップTVを提供するサイトにテレビから直接アクセスできるようになった。例えばCSI:(米国の人気ドラマシリーズ)を見逃したとしても、もう大丈夫。IPGの画面からすぐに視聴できる」(Nagarajan氏)。
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