東芝は3月4日、液晶テレビ“REGZA”の新製品として、省エネ液晶パネル搭載の「C8000」シリーズを発表した(→東芝、120Hz駆動の省エネREGZA「C8000」シリーズを発表)。同日、都内のホテルで行われた発表会では、環境に対する同社のアプローチを説明するとともに、春先に投入されるという録画機能付きの省エネモデルが参考出展された。
あいさつに立った東芝デジタルメディアネットワーク社テレビ事業部の大角正明事業部長は、世界的な金融危機で市場の縮小が懸念される状況の中でも、国内液晶テレビは台数の伸長に期待できると話す。同社の需要予測では、2009年が前年比5%増の943万台。2010年と2011年はアナログ停波の駆け込み需要も手伝い、いずれも年間1000万台を超える見通しだ。「逆風だが、市場環境はそれほど悪くない」(大角氏)。
自信の背景にあるのは、REGZAの好調な売れ行き。GFKジャパンの調査によると、国内の液晶テレビ市場(26V型以上、数量ベース)で東芝のシェアは第2位だ。ここ半年では、昨年11月に17%となった以外はいずれも20%以上を堅持しており、とくに主力サイズである37V〜42V型に限れば30%前後になるという。大角氏は、好調の理由を、HDD内蔵モデルや超解像技術などを積極的に取り込んだ「商品力」と福山雅治氏起用のTV CMに代表される「積極的なプロモーション展開」と説明する。
しかし、昨年から薄型テレビでも“環境性能”を重視する機運が高まり、ユーザーのニーズも変化し始めた。エルゴ・ブレインズとリックが行った共同調査では、テレビ購入時にユーザーが重視する性能の第2位に「省エネ性能」がランクイン。こうした市場の変化に合わせて開発されたのが、今回の「C8000」シリーズだ。
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