セガトイズの「countdown clock」(カウントダウンクロック)をご存じだろうか。現在の日時と“目標日”を設定すると、あと何日と何時間残されているか、逆算して教えてくれる置き時計だ。昨年、受験生を中心に人気を集め、同社のヒット商品になっている。
そのカウントダウンクロックに“朝専用”の新製品が登場する(→“朝専用”から“学校のスピーカー”まで、最新目覚まし時計事情)。発売を前に実機を借りることができたので、さっそく起こしてもらうことにしよう。
学生や社会人にとって、朝の時間はとても貴重だ。眠い目をこすりながら顔を洗い、朝食を食べ、トイレを済ませ、身支度を調える。短い時間でいくつもの作業をこなし、電車やバスの時間に間に合うよう家を出なければならない。この春に新生活を開始した新入学生や新社会人ならなおさらだろう。
モーニングカウントダウンクロックは、起床時間とともに“出発時間”をセットできる置き時計。目覚まし時計として使えるのはもちろん、出発時間を逆算して音声で案内してくれる。
例えば、起床時間を午前6時、出発時刻を朝8時に設定する。午前6時に通常のアラームで起床。ラジオ体操と朝食を済ませたころ、「ピピッ(電子音)、1時間前です」という女性の声が午前7時になったことを教えてくれる。
1時間前の次は、「ピピッ、45分前です」「ピピッ、30分前です」と15分おき。30分前を過ぎると、今度は10分刻みで「ピピッ、20分前です」「ピピッ、10分前です」と、出発時刻が近づくにつれ、音声ガイダンスの頻度が上がっていくので、トイレや身支度を手早く済ませよう。
さらに5分前、3分前、1分前、30秒前……と間隔は短くなり、徐々に危機感をあおる。残り10秒を切ると、いよいよ1秒刻みのカウントダウン開始。「10、9、8……(中略)……3、2、1、出発時刻になりました」。
そして最後に「行ってらっしゃい!」「今日もがんばってね!」といった優しい一言。音声ガイダンスは、基本的に感情を感じさせない冷静な声なのだが、最後だけは別録音のようだ。カウントダウンで高まった緊張感をほぐし、仕事や勉強に対する活力を与えてくれる。
最後の一言は11種類あり、毎日ランダムに変わる。ちなみに今朝の一言は、「おはようおかえりやす」。意表をつく京都弁に玄関口で一瞬足が止まりかけたが、これはこれで悪くない。旅行先で旅館のおかみさんに声をかけられたような気分だ。やはり次は、メイドバージョンか執事バージョンを期待したい。
モーニング カウントダウンクロックは、極めて実用的で、遊び心も併せ持った朝専用の時計だ。とくに、この春から一人暮らしをはじめた新入学生や新社会人にはオススメ。実家のお母さんよりも冷静に、確実に、そして根気よく時間を教えてくれる。朝のライフスタイルを改善し、“朝型人間”になりたい人には最適なアイテムといえそうだ。
ただ、規則正しい生活を前提としているためか、少々難点もある。それは、起床時刻と出発時刻が基本的に固定されていて、初期設定時にしか変更できないこと。設定時刻を変えるには、上下ボタンを同時に押し、現在時刻の設定からやり直さなければならない。
(おわびと訂正:初掲載時、設定時刻を変えるには、乾電池を外さなければならないという記述がありましたが、上下ボタンを同時に押すことで初期設定が行える仕様でした。おわびして訂正いたします)
つまり休日であっても、手軽に起床時間を遅らせることができず(起床/出発時間をそれぞれオフにすることは可能)、仕事が夜型で日によって起きる時間が異なる編集者や芸能人といった人種にも適さない。ここはぜひ、設定時刻の変更を簡単にできるようにした“夜型人間用朝専用”モーニングカウントダウンクロックの登場にも期待したい。
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