3D対応に伴い、液晶パネルは240Hz駆動が可能な4倍速タイプになった。2D表示では補間フレームを生成とLEDバックライトを水平方向に16分割して制御する「Wスキャンハイスピードクリア4倍速」により動画ボケを抑制。一方の3D表示では、バックライト制御を液晶シャッターのオン/オフと連携させ、バックライトスキャンおよび黒挿入でクロストークを抑えている。
一方、エッジタイプのXE2シリーズでは、エリア制御こそ行わないものの、上下2分割のバックライトスキャンが可能。これは「ZG1」シリーズや「F1」シリーズも同じだ。
CELL REGZAならではのアプローチと言えるのが、3D対応の超解像技術「レゾリューションプラス5」だ。BSデジタル放送やスカパー!HDで放送されている3Dコンテンツはサイド・バイ・サイド方式のため、水平方向の解像度が半分になってしまう。「ぼやけて見えるだけではない。エッジが不鮮明なため、左右の像を脳内で1つにまとめる“融像”があまい状態になってしまう」(同社)。
CELL REGZAでは、左右の映像を拡大するプロセスで再構成型と自己合同性型の超解像技術を適用することにより、3D映像の精細感と高める。サイド・バイ・サイド方式に対する超解像技術の適用は、業界初だ。
CELLの演算能力を利用した2D-3D変換機能も搭載した。これには、「手前の物体ほど見かけの動きが速い」という基本原理を利用して物体の前後関係(奥行き)を復元する「モーション3D」、映像の色ヒストグラムをあらかじめ用意した約1400枚のサンプルと比較して構図を推定する「ベースライン3D」、独自の顔検出技術によって入力映像内の人物を割り出し、奥行きデータを割り当てる「フェイス3D」が含まれる。「動き、構図、人の顔から奥行きを算出できるため、より正確に3D映像への変換が可能になった」(同社)。
2D表示でもCELLのパワーは生かされる。例えば「CELLレグザ ブロックノイズクリア」では、デジタル放送でMPEG圧縮を行う際に16×16画素または8×8画素のブロック単位で処理されることに着目。同じブロック単位でブロックノイズの強度や周辺部の最大輝度差などをリアルタイムに解析して処理することで、効果的にブロック歪みやモスキートノイズを抑える。またブロックごとにそれがテクスチャー部であるか、エッジ部なのかを検出し、テクスチャー部の質感を維持したままエッジ部周辺のノイズだけを低減するという。
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