東芝が11月1日に公開した「RZタグラー」は、同社が展開する家電向けクラウドサービス「レグザ Apps コネクト」対応アプリの第1弾(→東芝の“クラウドテレビ”構想、「レグザ Apps コネクト」とは?)。無線リモコンとして動作するほか、ネットワーク連携を利用して録画番組の新しい楽しみ方を提案している。さっそく試してみた。
最初に「RZタグラー」について少し補足説明をしておきたい。レグザAppsコネクト発表時には、まず「RZコマンダー」を投入するとしていたが、今回公開された「RZタグラー」は、RZコマンダーの全機能に加えてタグリストの作成や管理をする機能を有した上位版である。「RZコマンダー」は改めて11月中に公開する予定で、タッチリモコン機能のほか、タグリスト利用とリタグの読み書き機能を搭載する。タグリストは作る人がいて初めて使えるものなので、上位版を先に公開したのは正しい判断だろう。
まずは、手持ちの「RD-A300」(2007年発売)と「iPhone 3GS」を使ってタッチリモコンの機能を試してみた。RD-A300は、すでに無線ルータ「Aterm WR8700N」とイーサネットコンバーターでネットワークに接続済みだったため、RZタグラーを起動すると、もう機器登録画面に「RD-A300」とリストアップされている。設定画面に入り、RD-A300側で設定(ネット de ナビ設定)していたユーザー名とパスワードを入力。あとはチャンネル設定で「更新」をタップすれば、RD側から情報を読み取って準備完了だ。
リモコン画面は5ページに分かれていて、「ネット de ナビ」搭載以降のRDシリーズを網羅する形で操作ボタンが配置されている。中には「XDE」など最近の機種でしか働かないボタンもあるが、そこは仕方ない。逆に付属リモコンではカバーの下に隠れている、ボタンも画面上に並んでいるところは便利だ。例えば「ごみ箱へ」は、見るナビ(録画番組一覧)から番組をごみ箱に放り込むボタン。RD-A300のリモコンではカバーの下にあるため、普段はクイックメニューから操作していたが、RZタグラーなら直接アクセスできる。
実際に使ってみると、ボタンを押してからレコーダーが動作するまでのレスポンスが速いことに驚かされた。ネットワーク経由の操作は赤外線リモコンより速いとは聞いていたが、実際に使ってみると操作感の違いは大きく、かなり快適だ。また無線LAN経由のため、赤外線リモコンのようにレコーダーに向けてボタンを押す必要もない。もちろん、ネット de ナビを使えばPCからでも同様にレスポンスの良い操作は可能だが、常にPCを抱えてテレビの前にいるわけにもいかない。手のひらサイズのiPhoneだからこそ無線リモコンとして使えるわけで、これだけでもRZタグラーを導入する価値はあると思う。
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