オンキヨーエンターテイメントテクノロジーが運営する音楽配信サービス「e-onkyo music」は12月10日、DSD方式による高音質音楽配信を開始した。
SACDに採用されたことで知られるDSD(Direct Stream Digital)方式は、1999年にソニーとフィリップスが規格化したもの。非圧縮音源の代表といえるPCM(Pulse Code Modulation)方式と異なり、音声信号の大小を1ビットのデジタルパルスの密度で表現するのが特長だ。e-onkyo musicで配信する楽曲は、1ビット/2.8224MHzとSACDと同等。サンプリング周波数としては一般的なCDの64倍、可聴帯域内120デシベルのダイナミックレンジを確保した。
「PCMのマルチビットが実現する高音質の世界とはまた違った、アナログレコードのように滑らかでツヤと奥行きのある音楽体験を楽しませてくれます」(同社)。
当初のラインアップは、工藤拓人ピアノトリオのデビュー・アルバム「Boot Disk」(1500円)、ノルウェーの高音質レーベル2Lがオススメするベストトラックを集めた「2L Audiophile Reference Recordings classical」(3300円)など12アルバム。楽曲の単品販売も行っている(400円/曲)。
なお、現状でDSD方式の再生環境は限られている。このため同社サイトでは、コルグの「AudioGate v2.1」(Windows XP SP3以降、Mac OS X 10.4以降、フリー版あり)や同じくコルグのポータブルレコーダー「MR-2」、プロ用レコーダー「MR-2000S」など対応アプリケーションやハードウェアを紹介。また、PCを使ってDSDファイルを記録した“DSDディスク”を作成すれば、ソニーのSACD/CDプレーヤー「SCD-XE800」や「プレイステーション3」でも再生可能だ(→SACDの復権、BDオーディオの登場)。
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