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15年ぶりのセパレートアンプ、オンキヨー「Reference Hi-Fi Series」で楽しむハイレゾ音源の数々山本浩司のアレを“聴く”なら是非コレで!(1/2 ページ)

» 2011年03月09日 14時47分 公開
[山本浩司,ITmedia]
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 CDフォーマット(サンプリング周波数44.1kHz/量子化16ビット)を超えるハイレゾリューション・デジタルファイルミュージックの配信が増えつつある。日本では「HQMストア」や「e-onkyo music」「ototoy」など、海外では「リンレコーズ」や「HD tracks」などのwebサイトで96kHz/24ビットや192kHz/24ビットのハイビット・ハイサンプリング音源が次々にアップロードされている。

 つい最近、ぼくの大好きなローリング・ストーンズの初期のアルバムが、HD tracksで88.2kHz/24ビットと176.4kHz/24ビットのFLACファイルでの配信が始まった。アルバム全曲をダウンロードするのに前者が19ドルで後者が29ドル。ユーザーの再生環境がそれぞれ異なるわけだから、レゾリューションに合わせて価格が異なるのも実に合理的だと思う。

 ぼくはそれらの音源をインターネットを介して入手し、DLNAに準拠したQ NAP製NAS(Network Attached Storage)に保存、英リンのネットワークプレーヤー「CLIMAX DS」を用いて楽しんでいる。前回の本欄でご紹介したヤマハ「NP-S2000」同様、駆動メカニズムを持たず、LAN入力のみを備えたCLIMAX DSで聴くハイレゾファイルの音のよさは出色で、まさに現代ハイファイ・オーディオの最先端というべきすばらしい音が聴ける。CDと比べて圧倒的に勝っていると思うのは、演奏現場の空気感の再現。そんなわけで、自分の部屋に好きなミュージシャンをステージごと招き入れることができるハイレゾファイルの面白さにぼくは夢中になって取り組んでいる。

 また、デジタルメディアレンダラー(DLNAのDMR対応機器)機能を持つネットワークプレーヤーを使えば、デジタルファイルミュージック再生時にいちいちPCを立ち上げる必要がなく、iPhoneなどのWiFi機器やタブレット端末による快適な操作環境が構築できる。実使用時におけるそのメリットもきわめて大きい。

 そうは言ってもネットワーク環境を整備せずに、もっと簡単にデジタルファイルをいい音で聴きたいという方が多いのも事実。そこで今注目されているのが、PC音源の高音質化を図れるUSB入力付きD/Aコンバーター。近年各社からそのハイレゾファイル対応タイプが登場し、その多くは売上げも好調と聞く。

オンキヨーのピュアオーディオ用コンポーネント「Reference Hi-Fi Series」。プリアンプの「P-3000R」(18万9000円)とパワーアンプの「M-5000R」(27万3000円)

 高音質音源の充実に伴って、デジタルファイル再生がハイファイ・オーディオの主役の座に躍り出ようとしている昨今、実に興味深いセパレートアンプがオンキヨーから発売された。「Reference Hi-Fi Series」の「P-3000R」と「M-5000R」である。話によると、同社からなんと15年ぶりに発売されるピュアオーディオ用セパレートアンプだそうだ(→オンキヨー、ハイファイ・セパレートコンポ3機種発売)。

 P-3000は、バーブラウン製32ビットDACチップを片チャンネルに1基充てた差動動作のD/A変換セクションを持ち、PCとの接続が可能なUSB 入力ほか多彩なデジタル音声入力を持つアナログ・プリアンプ。ちなみにUSB 入力(とAES/EBU、同軸)はサンプリング周波数44.1/48/96/192kHzの24ビット・データに対応するが、88.2kHzと176.4kHzの入力には対応していない。

「P-3000R」と「M-5000R」のリアパネル
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