従来の白熱灯に比べて大幅な長寿命・省エネを実現し、人気が高まっているLED電球。各社から新製品が続々とリリースされているが、そんな中でとくに気になるのが、パナソニックが3月18日に発売した「EVERLEDS」(エバーレッズ)のニューモデルだ。「LDA7D-G」(昼光色タイプ)と「LDA7L-G」(電球色タイプ)は、ほぼ白熱灯と同じ配光角300度を実現し、全方向に明るいLED電球として注目を集めている。
また、5月25日に発売されるLEDシーリングライト「HH-LC700A」も、生活シーンに合わせて配光や調色を自由に変えられる新しい照明器具だ。これらの新製品は、果たしてユーザーの生活をどのように変える力を持っているのだろうか。導入前・導入後を比較して「ビフォー・アフター」のリポートをお送りしよう。
性能の向上と低価格化が進み、いよいよこれから一般家庭に普及しようとしつつあるLED電球だが、一方で、白熱灯に比べて光の広がる範囲が狭いという問題もあった。これは光の直進性が高いというLEDの特性によるもので、すべてのシチュエーションにおいて白熱灯と同じ使い方をすることはできなかったのが実情だ。
今回発売された「LDA7D-G」と「LDA7L-G」は、従来とは違って全方向に明るい配光を実現し、このような問題を解決した。その配光角は300度と白熱灯とほぼ同じ性能だ。この配光角の広さによって、部屋全体の明るさが必要な場所でも白熱灯と同じように使うことが可能となった。従来は、ペンダントやシャンデリア、シーリング、スタンドなどを使うと、口金側の根本部分が暗く、電球側だけが明るく照らされるようなことがあったが、「LDA7D-G」と「LDA7L-G」ならそんな心配は無用というわけだ。その違いを明確にするために、パナソニックではこの新しいモデルを「全方向タイプ」と呼んでいる。
ダウンライトやスポットライトなどの用途に適した従来型に対して、全方向タイプの良さが生かされるのはリビングやダイニングなどを全体的に照らしたい場合だ。さらに浴室にも差が出る。浴室の照明は壁面に横向きに取り付けられている場合が多く、このような使い方をすると、従来タイプは根本の部分が暗くかげってしまうが、全方向タイプならそんなことはない。パナソニックのLED電球はすべてのモデルが密閉型器具で利用可能な点が大きな特長だが、「LDA7D-G」と「LDA7L-G」にもその長所は継承されており、浴室の使用はまさに新製品ならではの特長を生かした使い方だといえるだろう。もちろん4万時間の長寿命と低消費電力というLEDの特長もそのまま変わっていない。
それではこの「LDA7D-G」と「LDA7L-G」とを実際に部屋に付けて、その光り方のビフォー(従来タイプ)とアフター(全方向タイプ)を見比べてみよう。今回、従来タイプとして比較したのは「LDA8D-A1/D」(昼光色)と「LDA8L-A1/D」(電球色)だ。
まずは和室で円筒型のペンダントライトに取り付けてみた。全体的な光の回り方を見ると、従来タイプが部屋の下部に明るさが偏っているのに対して、全方向タイプの2機種のほうが上部にも光が届き、部屋全体に均一に広がっている様子が分かる。白熱灯と比べても、光の広がり方に差はほとんど見られない。
ペンダントライトに近付いてみると、光の広がり方の違いはより顕著になる。従来タイプはセードの上半分が暗くなってしまって、かなり不自然に見える。それに対して全方向タイプはセード全体が明るく光っており、白熱灯と同じように自然に広がっている。
今度は洋室にて、上向きに光を放つスタンドライトに電球色タイプを取り付けてみた。この場合も、従来タイプでは光の広がり方が上部に集中し、セードより下部が暗めになってしまうが、全方向タイプなら下部にも十分に光が回る。また、セード自体の光り方も全方向タイプのほうが黄色が濃く出て美しく感じた。
ビフォーとアフターを見比べると配光角の違いによる効果がよく分かるが、このような広い配光は、いったいどのような技術により実現したのだろうか。パナソニック商品グループの鈴木勝氏によると、「LEDのチップは通常は中央に集積して配置するのですが、全方向タイプでは外周上に沿って、円を描くように配置しています。そしてLEDチップの上に帽子のような形のリフレクター(反射板)を上からかぶせることで、光を全方位に反射させています」という。
LEDチップから発せられた光は、リフレクターの1段目ですぐ真下方向に跳ね返されて口金方向を照らす。1段目のリフレクターにはスリット(穴)が空いており、そこから抜けた光が上に行き、2段目のリフレクターに当たって横方向に光が広げられる。さらに2段目のリフレクターのスリットを通り抜けた光によって上方向が照らされるという仕組みになっている。
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提供:パナソニック株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2011年6月1日
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