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デスクトップで真空管サウンドを堪能できるキュートな奴、「CAROT ONE ERNESTOLO」野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(1/2 ページ)

» 2011年07月25日 18時36分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 ヘッドフォンからテレビ、ホームシアターまで、さまざまなジャンルの数多あるAV系新製品のなかから注目の新製品をピックアップし、いち早いレビューをお送りしていく「野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review」。今回は、イタリア製のデスクトップ向けヘッドフォン+プリメインアンプ、「CAROT ONE ERNESTOLO」(キャロット・ワン エルネストーロ)を紹介しよう。

「CAROT ONE ERNESTOLO」(キャロット・ワン エルネストーロ)は57(幅)×60(高さ)×100(奥行き)ミリというコンパクトなサイズ。ユキムから8月発売予定で、価格はオープンプライス。店頭では3万9800円前後になる見込みだ

 お気に入りのコンパクトスピーカーを見つけ、これでデスクのPCオーディオもさぞ充実するだろうと思っても、実は意外にも、デスクトップ向けのパワーアンプなどというものはほとんど存在していなかったりする。それもそのはず、PCはアクティブスピーカー、いわゆるパワーアンプ内蔵型のスピーカーが主流で、一般的なオーディオとはシステムが異なっている。このためPC用のパワーアンプという存在は極めてまれで、残念ながら、オーディオ用のスピーカーをデスクトップに活用することは、なかなか難しい。

 そんな状況にあって、デスクトップで活用できる小型のプリメイン&ヘッドフォンアンプとしてデビューしたのが、キャロット・ワン「エルネストーロ」である。

 キャロット・ワンは、2009年に設立された伊OpenItemが展開するブランドで、日本上陸も公には今回が初めて。まだ若い会社とはいえ、オーディオメーカーに携わっていたメンバーが集まって設立されたことや、高級オーディオ級のクオリティーを手ごろな価格でという目標を掲げていることもあって、なかなかの注目を集めているようだ。

 実際、今回日本導入された「エルネストーロ」も、57(幅)×60(高さ)×100(奥行き)ミリというコンパクトなサイズを実現しながら、音質向上のためにプリアンプとパワーアンプをセパレートする凝ったレイアウトをチョイスしている。フロント/リアパネルで両パートは一体化されているものの、電源は完全に別系統となっており、音声信号もステレオミニケーブルで外部接続するなど、ことセパレーションに関しては徹底的なこだわりを持つ。

一体型に見えるが、プリアンプとパワーアンプをセパレートする凝ったレイアウトになっている。電源も完全に別系統だ

 さらに外見的な特長にもなっているのが、プリアンプ部に採用した真空管だ。こちらは飾りというわけではなく、プリアンプ、そしてヘッドフォンアンプとしての音色を考慮して採用されたもの。いっぽうでパワーアンプ部は、デジタルアンプを採用、コンパクトさと余裕ある出力の両立を実現している。

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