オーディオテクニカは10月13日、「創業50周年記念レセプション」を開催し、秋の新製品とともに20機種に上る「50周年記念モデル」を披露した。50周年記念モデルは、ヘッドフォンやアナログカートリッジといった同社看板商品にくわえ、音楽制作の現場で広く使われるコンデンサーマイク、ケーブル類まで多岐に渡る。いずれも限定販売だ。
ヘッドフォンの「ATH-W3000ANV」は、ハウジングに北海道産アサダ桜の心材(樹木の中心に近い色の濃い部分。とても堅い)を使用し、伝統の越前漆塗りで仕上げた和の心あふれる逸品。イヤーパッドにはスペイン産のラムスキンを使い、長時間のリスニングでも耳が痛くなりにくいという。ケーブルは左右両出しの独立アース線構造(4芯)。プラグ部分にも木材を使用し、創立50周年ロゴをあしらった。重量は約340グラム。
ドライバーユニットは、専用設計の5.3センチ径ダイナミック型で、ユニットの磁気回路には磁性材料のパーメンジュールを採用したほか、OFC-7Nボビン巻きボイスコイルや専用のマグネットで「壮大なワイドレンジ再生」を実現するという。再生周波数帯域は5〜4万2000Hz。インピーダンスは40オームとなっている。
「AT-HA5000ANV」は、A級動作の1200+1200ミリワット出力ヘッドフォンアンプ。北海道産アサダ桜に越前漆塗りを施した重厚感あふれるフロントパネルが特長で、270(幅)×240(奥行き)×93(高さ)ミリとコンパクトながら重量は4.9キログラムもある。再生周波数帯域は5Hz〜20万Hz。SACDやDVDオーディオなどの高音質ソースもあますところなく再生するという。16〜600オームのヘッドフォンに対応する。
「ATH-CKW1000ANV」は、チタン鍛造ボディーとウッドケースによるハイブリッドなハウジングを持つカナル型イヤフォン。不要な振動を最小限に抑えつつ、高磁性材のパーメンジュールを用いた強力な低歪磁気回路を組み合わせた。再生周波数帯域は5〜3万Hz。インピーダンスは17オーム。
型番にも“URUSHI”(漆)が入ったコンデンサー型マイク「AT4050URUSHI」。黒漆塗りのボディーに加賀蒔絵を施した、まさに伝統工芸と最先端音響技術のハイブリッドモデルだ。可変指向性と77dB以上という高いSN比が特長。出力コネクターはキヤノンXLRMタイプ。ちなみに、付属のマイクキャリングケースも木製だという。
オーディオテクニカが世界に進出するきっかけを作り、ピーク時には月間100万台を生産していたというVM型カートリッジも50周年記念モデルにラインアップ。同社初の0.4ミリ径サファイアパイプカンチレバーとマイクロリニア針を伝統のAT100シリーズに搭載。バランスが良く、優れたチャンネルセパレーションを実現するという。ハウジングは純チタンの削りだしだ。再生周波数範囲は10〜2万3000Hz。
1990年代、事業多角化の一環として発売された「SUSHI MAKER」(シャリ玉成形機)。発売当初は「本体は売れないのに、ポスターに起用したケント・デリカット氏だけが売れた」(松下和雄社長)が、その後モーターの搭載を機にヒット商品の仲間入りを果たし、松下氏が社長就任直後に断行した“選択と集中”をもくぐり抜けた。
「ASM410/ANV」は、新しい成形方法を採用して量目の安定と見栄えの良い仕上がりを実現した「すしメーカー」。毎時最大2400個という高速成形に加え、一個取り/連続取りをワンタッチで切り替えられる柔軟なオペレーションが特長だ。量目は約18〜24グラムの間で4段階の調整が可能。部品点数を減らすことで操作性とメンテナンス生も向上したという。外形寸法は、310(幅)×497(奥行き)×635(高さ)ミリ。重量は約23キログラム。
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