チャプター編集画面では、以前は存在したチャプターのサムネイル表示がなくなったしまったが、録画した番組を編集する限り、「おまかせチャプター」も活用できるのでとくに不便は感じなかった。サムネイル表示は便利ではあるが、表示に時間がかかり、操作レスポンスの低下にもつながっていたので、むしろすっきりした印象も受ける。
録画時に番組本編とCMの切り替わり部分にチャプターポイントを自動作成し、本編とCMを区別してくれる「おまかせチャプター」を併用することで、番組本編のみのダビングを手軽に行えるのも重要なポイント。「おまかせプレイリスト作成」を利用すると「おまかせチャプター」で作成されたチャプターポイントをベースに番組本編のみのプレイリストを作成してくれるので、このプレイリストをダビングすれば無駄なく番組本編のみを残すことができる。「おまかせチャプター」を過信するのは危険だが、今回確認した範囲ではCM部分が一部本編扱いされることはあっても逆はなかった。
従来通り奇数・偶数プレイリストの作成機能なども継承しており、チャプター自体の削除を可能にする形で機能拡張が図られた。厳密にいえば、「チャプター境界シフト」といった一部機能は省略されているが、これはもともとDVDビデオフォーマットでのダビングに有効だったもの。アナログ放送世代に必要だった機能であり、現在では不要ともいえる。
編集機能の延長ということで、ダビング機能にも目を向けよう。まず、“HDD内ダビング”がなくなり、あわせてHDD内での高速トランスコード(画質変換)もなくなった。もっとも、この2つの機能が便利なのは、HDD内ダビング後に画質変換を行うことで、オリジナルを残したまま画質変換を試せるという点。現在はUSB外付けHDDを接続していればほぼ同じことができるので、さして問題にはならないだろう。
ダビング機能に関しては、プレイリストやチャプター単位のダビングが行えるだけでも貴重な存在といえる。ハブを使えば最大4台を同時接続できるUSB外付けHDDから光学メディアへのダビングも直接実行可能。内蔵HDDと外付けHDD間のダビング時にはダビング可能回数を保持したままの移動と、ダビング元のダビング可能回数が1つ減算されるコピーを選択できる。
ダビング時の録画番組一覧では、ソート(並び替え)やジャンルによる絞り込み一覧も可能だ。もっとも、RDシリーズ時代にあらかじめ録画番組をフォルダ分けしていた筆者からすると、帯番組をまとめてダビングする場合などはやはり不便かなと思った。なお本機の場合光学メディア・外付けHDDに加えてDTCP-IPを利用したネットワークダビング、対応機器へのLAN経由での持出ダビングなども可能だが、ダビング先を選択した後の操作はほぼ同じだ。
ダビングと録画の並行動作に関してはダビング先に関わらず高速ダビング(コピー)中には予約録画が実行可能だが、録画中には高速ダビングであっても開始することはできない。この点は録画中でも高速ダビングが開始できたRD-BZシリーズより見劣りするが、RD-BZシリーズの場合には1つ目の録画ユニットでのみ録画中なら高速ダビングの開始が可能という制限もあったので、極端に制限が強くなったとはいえない。むしろ高速ダビング中でも予約録画は3番組同時録画(スカパー!HD録画除く)まで行ってくれるので、予約録画を気にせずにダビングを開始することができる。少なくとも3番組同時録画を目当てにDBR-T360を購入する人はそれなりにヘビーな録画ユーザーだろうから、本機の方が便利に感じるのではないだろうか。
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