JVCケンウッドは5月8日、USB-DAC機能付きのポータブルヘッドフォンアンプ「SU-AX7」を発表した。PCをはじめ、多彩なデバイスと接続できるのが特徴。5月下旬に発売する予定で、価格は5万5000円(税別)。
PCとUSB接続(micro B端子)して最大192kHz/24bitのハイレゾ再生が行えるほか、iPodやiPhoneとのデジタル接続が可能なUSB端子(USB A端子)、光デジタル入力、アナログライン入力まで備えた。DACチップはAKM製の「AK4390」で、ヘッドフォンアンプ部にはTI製「TPA6120」を採用。最大出力は各チャンネル140ミリワットで、内蔵のリチウムイオン充電池により約5時間の連続使用が可能だ(デジタルソース再生時)。一方、iOSデバイスからのハイレゾ再生には対応しないことになった。
さらにJVC独自の「K2 Technology」を搭載。圧縮音源やCDソースを再生する場合でも、24bitまでビット拡張および最大88.2k/96kHzのアップサンプリングが可能だ。
本体は、フローティング構造を採用して高い制振性を実現した。同社では、「ポータブル機器では、外装の内側に溝を設けて回路基板を固定する方式が一般的。しかし、この場合はケースの振動が基板に伝わり、置く場所で音が変わってしまう」と指摘する。そこでSU-AX7では、アルミケース内にもう1つシャーシを設け、回路基板を保持。シャーシを固定するのは最小限のネジだけとし、さらにシャーシの上面に「fホール」と呼ばれる穴を設けてシャーシに伝わる振動を調整している。
回路基板は1枚で、デジタル部とアナログ部、USB/電源部を極力離したレイアウト。またL/Rのチャンネルセパレーションを向上させるため、各チャンネルに独立したグランドパターンを設けたほか、1ミリ径の“極太金メッキジャンパー”でグランドのインピーダンスを引き下げた。これにより、20kHzを超える帯域までのセパレーションを確保しているという。
音量調整にはデジタルアッテネーターを採用し、一般的な可変抵抗器で発生するギャングエラーを回避。小音量から大音量まで音色が変わらない点もメリットだという。このほか、ライン入力使用時にはデジタル系とUSB系の回路をスリープさせ、専用ボリュームだけを経由してアンプに至る「アナログ入力専用モード」も備えている。
本体サイズは、75.2(幅)×25(高さ)×140.2(奥行き)ミリ。重量は280グラム。
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