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新開発のBAドライバーを搭載、ソニーから黄金色に輝くイヤフォン「XBA-100」登場

» 2014年09月09日 13時27分 公開
[ITmedia]

 ソニーは9月9日、バランスド・アーマチュア型(以下、BA型)ドライバーを搭載したカナル型イヤフォンの新製品「XBA-100」を発表した。オープンプライスで10月24日に発売する。市場想定価格は9300円前後(税別)。

ソニー「XBA-100」。ハウジングは真ちゅう製で、地金の色をそのまま活かした

 「XBA-10」の後継となるシングルBAドライバーの密閉型イヤフォン。ハウジングと音導管は真ちゅう削りだしで作られたもので、管楽器のように鈍い黄金色となっている。「真ちゅうは剛性が高く、内部損失特性に優れる。不要な振動を抑制し、低域のスムーズなレスポンスとクリアな中高域を実現した。また音導管も真ちゅうで構成することで強度を保ちながら内径を拡大。ヌケの良いクリアな高音域を実現した」(同社)という。

音導管も真ちゅうで構成

 ドライバーも自社製だ。今回は「リニアドライブ バランスド・アーマチュア」と呼ぶ新開発のBAドライバーを採用している。従来のBAドライバーと異なるのは、まず心臓部となるアーマチュアが下に折り返した形状のU型だったが、新製品では直線的なT型を採用し、リニアリティー(正確に音を鳴らすこと)を向上させたこと。U型の場合、上下動の際に振動方向にわずかな非対称性が生じていたという。

新開発のBAドライバー内部構造

 また、従来のBA型はアーマチュアの振動を連結ロッドと呼ばれる棒状のパーツを介して振動板に伝えていたが、新製品では振動板の端を折り返す形で“一体型連結ロッド”を構成。アーマチュアの振動を直接振動板に伝えることで振動ロスを低減した。「入力信号に忠実に振動板を駆動する」(同社)。再生周波数特性は5〜2万5000Hzで、インピーダンスは16オーム、音圧感度は105dB/mW。

 ケーブルにも一工夫。ケーブルの中にはOFC線(銅)が何本も入っているが、それぞれを銀でコーティングすることで信号の伝送ロスを抑えたという。さらにグラウンドを分けた4芯構成としてL/Rの分離を改善。「左右のグランドは、いわば電流の帰り道。従来の3芯ケーブルではすぐにL/Rが一緒になってノイズが発生していたが、今回はステレオミニプラグの直前まで分かれている」。これにより、音の広がりと引き締まった低音を実現したという。もちろんケーブル表面は絡みにくいセレーションタイプ。表面の細かい溝により、絡みの原因となる摩擦を低減する。また今回は高級感のあるらせん状のケーブルを採用した。

 コードは1.2メートルY型で、プラグはL字形状のステレオミニとなっている。本体の重量は4グラム。

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