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ふわっとした掃除機?――ダイソンが新型コードレス掃除機「Dyson fluffy」とファンヒーター「AM09」を発表動画でチェック(2/2 ページ)

» 2014年09月25日 14時40分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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風を広げるホット+クール――最大75%の静音化も

 もう1つの新製品「AM09」も大きく進化した。“Dyson Hot +Cool”は、同社のエアマルチプライアー技術を活用した“羽根のないファンヒーター”。冬はファンヒーター、夏は扇風機として使える1台2役が特徴だ。

「AM09」と付属のリモコン

 同社エンジニアのマーティン・ピーク氏は、「一般的にファンヒーターの風は弱く、部屋全体を暖めるには力不足。天井に近いところに暖かい空気がたまってしまい、暖かく感じられないことも多い」と指摘する。そこでAM09では、一定に場所に集中してパワフルな風を届ける「フォーカスモード」と、広範囲に風を出す「ワイドモード」の切替を可能にした。

集中してパワフルな風を届ける「フォーカスモード」と、広範囲に風を出す「ワイドモード」

 モード切替の秘密は、ループ内側に設けられた2つのスリット(隙間)だ。後方のスリットは従来機と同じ場所にあり、背後の空気を巻き込んで直線的な風を起こす。これがフォーカスモードだ。

 一方、前方のスリットはループの傾斜角がちょうど変わる場所に設けられており、「ワイドモード」のスイッチを入れるとここからも風が出る。スリットから押し出された空気は、空気が持つ“粘性”により、ループの傾斜に沿って進むため、外側に広がるという仕組みだ。「空気はループの表面にくっつきたがる。これをコアンダ効果という」(ピーク氏)。

スリットが2カ所。ループ内の空気の通り道も2つに分けられている

 もう1つのトピックとして、最大75%の静音化を実現したことが挙げられる。最近は扇風機「AM05」のヘルムホルツ空洞が有名だが、今回は使用していない。その代わり、空気の通る道をなだらかな流線形として乱気流の発生を抑えたほか、モーターケースと外装が接触する部分にポリマー素材の緩衝材を設け、“浮いた”ような状態にして駆動音や振動が伝わりにくくした。さらに回転するインペラー(羽根)は先端は鳥の羽根のようにギザギザに加工して風切音を抑制。このあたりはAM05と共通のアプローチだ。「ヘルムホルツ空洞は設けていないが、Hot +Coolでは空気の流路を効率化したことでモーターも回転数を下げることができた」(同氏)。

切替スイッチを押すとループ部の根元にある弁が前後して空気の流れを変える(左)。静音化のためモーターケースやインペラーの先端にも工夫(右)

 AM09の本体サイズは、204(幅)×595(高さ)×204(奥行き)ミリ。重量は2.68キログラム。「ブラック/ニッケル」「アイアン/サテンブルー」の2カラーをラインアップしている。発売は10月30日の予定で、価格はオープンプライス。店頭では5万8800円前後になる見込みだ。

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