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マニアが作った変“体”ポタアン――パイオニア「XPA-700」出撃オーディオ&ホームシアター展(1/2 ページ)

» 2014年10月17日 21時59分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 パイオニアは10月17日、「オーディオ&ホームシアター展」の会場でUSB-DAC搭載のポータブルヘッドフォンアンプ「XPA-700」を発表した。頑強な筐体(きょうたい)を持ち、重ねて持ち歩くプレイヤー機器に合わせてバンパーなどのパーツを交換できるというカスタマイズ性の高いポタアンだ。価格はオープンプライス。実売想定価格は5万7000円(税別)で、11月下旬に発売する。

「model:TACTICAl ARMORED」(XPA-700)−−

 製品企画を担当したパイオニア事業企画部の林佑二主事によると、製品の愛称は「model:TACTICAL ARMORED」。漆黒の外装は、肉厚なアルミ削りだし材を使っており、「装甲や鉄塊を連想させる堅牢感、凝縮感を目指した」という。基準が厳しいことで知られる米国国防総省の耐衝撃性性能「MIL-STD-810G Method 516.6」に準拠した第三者試験機関のテストをクリア済み。実際の使用環境を想定し、1.22メートルの高さから26方向で地面に落としたが、ボリュームノブが少しゆがんだ程度で機能には問題なかったという。林氏は、「ポータブル機器に求められる耐久性を“軍用レベル”で満たした」と胸を張る。

パイオニア事業企画部の林佑二主事。後ろにあるのは新製品のキャッチコピー「NO RULE 俺だけの世界へ。」

 外装の表面はブラスト加工によりマットな質感とし、サイドパネルには滑りにくいローレット加工を施している。天版と底面は各種オーディオプレーヤーやスマートフォンを重ねるためにフラット。一方、操作性重視でラバー製のグリップを設けたボリュームノブをはじめ、あえて大きめのスライドスイッチやトグルスイッチを採用するなど、「操作する喜びを感じられる仕様」を目指したという。

 取り付け/交換可能なパーツは、標準で亜鉛ダイキャスト製のフロントバンパーが3種、同じく亜鉛ダイキャストで作られたリアバンパー1種、サイドに取り付けるケーブルガイドが2種(各2個)が付属する。フロントパンバーはパネルの上下に取り付けられるため、8パターンの組み合わせが可能。手持ちのプレイヤーやスマートフォンのサイズ、あるいは接続ケーブルの引き回し方によって組み替えることができる。

取り付け/交換可能な付属パーツ。フロントバンパー3種(左)とリアバンパー、ケーブルガイド2種(右)

バンパーを変更した2台(左)。交換用ドライバーも付属する(右)

 「ポータブルヘッドフォンアンプの筐体は、プレイヤーを受け止めるインタフェースとしてデザインされるべきもの。バンパーはボリュームノブやスイッチ類の誤操作防止だけでなく、接続ケーブルやヘッドフォン/イヤフォン端子にかかる負荷を軽減する」(同氏)。

 例えばボリュームノブをバンパーで囲めば誤操作は防げる。リアバンパーを取り付ければ、アナログライン出力やバランス接続のL字端子が内側に収まり、見た目をすっきりさせながらケーブルにかかる負荷を抑制するなど、機能性も重視した仕組みだ。なお、製品パッケージにはパーツ組み替え用の精密ドライバーが同梱(どうこん)される。

ケーブルや使用環境によって構成を変更できる(左)。さらに実用性を増す工夫を随所に盛り込んだ(右)

手持ちのiPhone 6を載せてみたところ。製品出荷時のサイズは、74(幅)×24(高さ)×144(奥行き)ミリ。同梱のパーツを取り付け、最も大きくなる構成では76(幅)×26(高さ)×154(奥行き)ミリ。重量は340グラム

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