オンキヨーエンターテイメントテクノロジーは2月9日、音楽配信事業の海外展開を発表した。同日より「onkyo music」の名称で米、英、独でサービスを開始。今後も欧州を中心に展開する方針だ。
昨年5月に発表した英7digital(セブンデジタル)との業務提携により各国にサーバを設け、日本と同じダウンロード型の配信サービスを提供するというもの。フォーマットは、44.1kHz〜192kHz/24bitのFLACが中心で、価格はアルバム1枚あたり15ドルから20ドル、単曲で3ドルから4ドルという。ユニバーサル・ミュージックなどの大手レコード会社などから楽曲提供を受け、スタート当初に「相当数」を用意する。将来的にはアニメソングなど日本の特長あるコンテンツの配信も検討していく。
発表会であいさつに立ったオンキヨーエンターテイメントテクノロジーの宮城謙二社長は、世界のオーディオ市場が3兆2000億円規模であることに触れ、そのうちDAPとヘッドフォンがそれぞれ26%を占めていると指摘。「日本メーカーはAVアンプでがんばっているが、ほかにも積極的に拡大すべき市場はある。われわれはハイレゾ商品を世界で拡販する。もう1度、日本メーカーを(オーディオ業界の)主役にしたい」(同氏)。
宮城氏によると、ハイレゾ関連ビジネスは「音楽の楽しみ方をどう提案していくかがカギになる」という。同社が注目しているのは“PCレス”のハイレゾ視聴環境。例えば新たに音楽配信サービスを開始する3カ国に向けては、再生機能とストア機能(onkyo musicに直接アクセスして購入できる)を持つスマートフォン向けアプリを近日中に公開する。
また日本国内では、QNAPとの協業により、e-onkyo musicと連携するNAS「HS-210-ONKYO」を販売中。例えば外出先のスマートフォンで楽曲の購入手続きを済ませると、自宅のNASにも自動的にダウンロードされているといった利便性の高い使い方が可能になる。またパナソニックと協力し、Blu-ray Discレコーダー「DIGA」に同様の機能を追加するなど、PCなしでハイレゾ音源を視聴する手段を増やしている。
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