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実は省スペース!――空気もきれいにする扇風機、ダイソン「ピュアクール」を試す暑がり男の夏対策(1/2 ページ)

» 2015年07月10日 16時12分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 じめじめした梅雨のシーズンが終わると暑い夏がやってくる。湿気と暑さの波状攻撃に、今から気が重いという人も多いのではないだろうか。長い夏休みもない社会人、とくに暑がりの人にとっては、この季節をいかにやりすごし、多少なりとも快適に過ごせるかは大きな課題だろう。

 今回、紹介する「Dyson Pure Cool」(ダイソン ピュア クール)は、タワー型のボディーを持ち、空気清浄機能や“羽根がない”といった付加価値を持つ製品だ。夏の暑さ対策において、大きな武器になるかもしれない。

「Dyson Pure Cool」(ダイソン ピュア クール)

 まずは外観から。はじめて箱をあけたときは、単純に「でかい」と感じた。寸法は196(径)×1018(高さ)ミリなので、約20センチの筒が約1メートルの高さまであると思えばいい。日本の家屋には大きいかと思ったが、考えてみれば普通の扇風機もリビング用ならこのくらいの高さはあるし、安定させるためにスタンド部は大きめに作られている。フットプリントはそれなりに大きいはずだ。

 そこで「リビング扇風機」というキーワードでWeb検索して出てきた日立製作所製「HEF100M」という製品のサイズを確認してみたところ、371(幅)×360(奥行き)×735(高さ)ミリだった。つまり設置には37センチ×36センチのスペースが必要で、ピュア クールのほうが省スペース。また羽根がないピュア クールは、“首振り”時も20×20センチのフットプリントからほとんどはみ出さない。そう、設置面積や首振り時の稼働範囲を考慮すると、タワーファンは一般的なリビング扇風機よりも省スペースなのだ。

首振りしても左右にはみ出さない。これは重要なポイントだ

 ピュア クールは、内蔵ファンでスタンド部から吸い込んだ空気を圧縮し、ループ部の奥にある隙間から勢いよく吹き出す。翼状になったループを通過するとき、高速移動する空気が周囲の空気を“誘引”し、その上下や背後にある空気を巻き込んで風量が増す。このエアマルチプライアー技術はほかのダイソン製扇風機と同じだ。

 しかもピュア クールの場合、ループ部分が大きいため、縦方向にワイドな風を送り出すことができる。ソファーなどに座った状態であれば1メートルほどの距離でも全身に風を受けることができるし、2メートルも離れれば身長172センチの筆者が立っていても頭から足先まで涼しい風を感じることができる。従来の扇風機では考えられないことだ。その分、動かす空気の量も多く、サーキュレーターとして使っても短時間で空気を循環させることができた。ただし、テーブルファンの「AM05」や“Hot&Cool”「AM09」のようなチルト機構(上を向く機構)は付いていない。もっとも、このサイズで上を向いても不安定になるだけなので仕方のない部分だろう。

付属のリモコン。磁石でループ上部に取り付けられる

 風量は10段階で調節が可能。風量を上げると音も大きくなるが、風量1や風量2でも十分に涼しく音も気にならないレベルだ。またスリープタイマー機能を装備しており、リモコンのボタンで最短15分から9時間の範囲で自動オフになる時間を設定できる。ほかの同社製扇風機と同様、付属のリモコンは磁石でループ上部につく仕組みのため、普段からここに置くようにしておけばなくすこともない。

風量は1〜10の10段階

スリープタイマー。15分、30分、45分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間から設定できる

狭い場所で威力を発揮

 冒頭で触れた省スペース性を活かせる場所として、いくつかのシチュエーションを試してみた。まずは風呂場に隣接する脱衣所。銭湯のように脱衣所に大きな扇風機を置いてみたかったのだが、意外と快適。狭いので間近で風を浴びる形になるが、もともと縦にワイドな風が出てくるため効率良く体を冷ますことができる。洗髪した後もすばやく頭を乾かせる。

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