世界最大のエレクトロニクスショー「CES」が今年もアメリカのラスベガスで始まる。現地時間の1月4日はプレイベントの日。日本から参加するソニー、パナソニックのほか、韓国勢のLGエレクトロニクス、サムスンなど大手メーカーが大がかりなプレスカンファレンスを催した。
中でもLGエレクトロニクスは毎年、このプレイベントの日のトップバッターとして午前8時にプレスカンファレンスを開始する。日本から参加した報道関係者は時差ボケ気味のため目の覚めるような新製品を期待したいところだが、今回のメインディッシュはLG初のAI(人工知能)を搭載する“ロボット家電”だった。
まず「LG HUB ROBOT」と名付けられた人工知能を搭載するパーソナルアシスタントロボットが発表された。同社が展開するスマート家電のプラットフォーム「Smart Home Hub」に対応するアプライアンス機器と連動しながら、調理家電、ロボット掃除機などを音声コマンドによりコントロールしたり、ストリーミングサービスから音楽を再生して、体をくねらせながら踊ったりもする。顔の部分には液晶を搭載し、可愛らしい表情を伝えてユーザーとコミュニケーションができるのも特徴だ。
「AIRBOT」は空港で旅行者をガイドするエアポートガイドロボット。本体の正面にディスプレイを搭載。空港で乗り換え案内、飛行時間のガイドなどをしてくれる。韓国のインチョン空港への導入が予定されているようだ。カンファレンスでは、「2017年にスマートロボットを米国で一斉展開していく」と宣言した。
掃除機、洗濯機、空気清浄機、冷蔵庫などコンセプトモデルを含む多数のラインアップもCESで発表されることになりそうだ。同社はWi-Fiによるインターネット接続機能を搭載するスマート家電を充実させてきた。今後はディープラーニングやクラウド、センサーの技術を融合してさらにスマート化を進める方針で、2017年はGoogleやAmazonと連携し、画像&音声認識エンジンのさらなるパフォーマンス強化を図る。「DeepThinQ」と名付けたAIプラットフォームを展開し、スマート家電の付加価値を高める。
冷蔵庫「InstaView」シリーズにはこれまでテレビに展開してきたLG独自開発スマートOSであるwebOSを採用。29インチのフルHDタッチスクリーン画面でレシピを確認したり、音楽再生や動画視聴が楽しめる。スマートタグ機能では冷蔵庫のドアにマグネットを使ってメモをはる感覚でメモファイルを表示できる。
Amazonとのコラボレーションにより、eコマースシステムのAmazon dashと、Amazon alexaの音声認識技術を使ったハンズフリーショッピングのサービスもSmart ThinQシリーズのインターネットにつながるスマート冷蔵庫と統合する。例えば音声コマンドにより声でインターネットショッピングやレシピの検索、音楽の再生などが可能になるという。
このほかLGエレクトロニクスは、新しい有機ELテレビとして「“Wallpaper” TV」というコンセプトの「OLED TV W」シリーズなど薄型テレビ新ラインアップも大々的に発表している。
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