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Cerevoのロボット・デスクライト「ルミジェント」とVRグローブ&シューズ「タクリム」を体験したCES 2017(1/2 ページ)

» 2017年01月09日 17時41分 公開
[山本敦ITmedia]

 「コンシューマー・エレクトロニクスに革命をもたらす」というコンセプトのもと成長してきた日本の若きベンチャー、Cerevo(セレボ)が今年で5度目のCESに出展した。CESのメイン会場の1つである「Sands Expo」のホールに足を踏み入れるとすぐにセレボのブースが目に飛び込んでくる。まさにベストロケーションに陣取ったセレボのブースには常時多くの来場者で賑わっていた。

CESの会場、Sands Expoに出展したセレボのブース

 日本では1月4日に発表されたセレボの新製品「Lumigent」(ルミジェント)と“触感”まで感じられるVRコンテンツ向けコントローラー「Taclim」(タクリム)は、来場者を引きつける強力なマグネットになっていた。

“ロボット・デスクライト”ルミジェント

 LumigentはCPUを内蔵する“ロボット・デスクライト”だ。CESの会場では英語での受け応えに対応するプロトタイプを出展。「Hi, Lumi! Turn on」(ルミ!電気を点けて)と声を掛けるとランプが開いて、灯りが点く。「Hi Lumi! Turn off」と呼びかけると、ランプが畳まれて灯りを落とす。本体は4軸の可動域を持っていて、アームを回転させてみたり、開いたランプの角度も音声で操作できる。英語の発音や声の個人差によって反応のレスポンスに違いもあるようだが、概ね機敏な反応をみせていた。

ライトの部分が変形する

 本体の色はブラックで、エッジを縁取るようにグリーンのランプが点灯する。映画「トロン:レガシー」を彷彿とさせる近未来的なルックスだ。日本での発売は今年の秋頃を予定しているというが、開発に携わるデザインエンジニアの狐塚聖治氏は「ローカルに持っているボイスコマンドエンジンの精度をますます上げていくことが当面の課題」とした。「世界中から集まった方々に、自分の国の言葉には対応できるのかと聞かれますが、日本語対応も含めて今後検討していく必要があると感じています。それだけ今回のCESに出展した反響は上々ということです」と満足そうに手応えを語ってくれた。

開発に携わった狐塚氏

 本体に同梱(どうこん)される外付けタイプのドングルをUSBでつないで無線でインターネットにつなぐ。別売のアダプターを用意すれば有線LAN接続にも対応できる。ボイスコントロールや、本体の物理ボタンによる操作のほか、別途用意されるiOS/Android対応のスマホアプリからでも細かな設定や操作が可能だ。電源はポータブルバッテリーによる駆動には対応せず、本体にUSBケーブルで給電する。

スタンドにマイクや操作ボタンを搭載する
音声のほかスマホアプリでの操作も可能になる

 microUSB、microSDカードスロットはランプの先端に搭載する8Mピクセルのカメラで撮影した静止画や動画を保存するためのものだ。音声によるシャッター操作もできるので、両手をフリーにした状態で画を描いているところを撮影したり、例えばガンプラを作っている様子を“コマ撮り”して、プラモが完成するまでのアニメーションを一人で撮影することも可能だ。撮影したファイルはSDカードに保存したり、スマホを介してSNSでシェアして楽しめる。

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