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思わずファインダーをのぞきたくなるミラーレス、富士フイルム「X-T20」(1/3 ページ)

» 2017年03月02日 07時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
ファインダーをのぞいた方が似合うミラーレス一眼 「X-T20」。クラシカルながらコンパクトで軽量なボディがうれしい
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 ファインダーをのぞいて撮りたくて、ダイヤルをカチカチと回してセッティングするのが気持ちよくて、画質も良くて、AFも速くて正確で、なおかつ軽くてコンパクトなデジタル一眼が欲しい、といったらきっとこれである。

 富士フイルムの「X-T20」。

 写真を見ると分かるように往年の一眼レフっぽいデザインが特徴だ。非常にクラシカルな外観で(特にこのシルバーモデルはそうだ)、クラシカルなダイヤルが上面に並んでいるのがいい。

シルバーモデルだとよりクラシカル。シャッターにはケーブルレリーズがつけられるし。レンズはキットレンズの18-55mm F2.8-4.0。このレンズはそろそろリニューアルしてもいいころ

 デジカメくさくないデザインのデジタル一眼が欲しければきっとこれである。

 基本的には、数カ月前に出たフラッグシップ機「X-T2」の弟分。基本的な性能や画質はX-T2をそのまま受け継ぎつつ、小型軽量化を計り、よりカジュアルなカメラにおさまっている。

X-T2とX-T20の違いはここに

 X-T20は前モデルである「X-T10」を受け継ぎつつ、上位機であるX-T2のエッセンスを詰めこんだカメラであるからして、X-T2とどう違うかが気になっている人も多いに違いない。

 最初にそこをさらっとみていこう。

 基本的にはX-T2と同じセンサーとエンジン……つまりAFが速くて高感度に強い……を搭載して高性能を受け継ぎつつ、ボディはX-T10を受け継いでてシンプルで小型軽量で新たにタッチパネルを搭載したカメラである。

 上位機のX-T2と比べてみよう。

左がX-T20。右がX-T2。レンズは同じもの。XF 18-55mm F2.8-4.0だ

 横幅も厚みもひとまわりほど小さく、グリップもそれほど飛び出てない。左肩にはISO感度ダイヤルの代わりにドライブモードダイヤルと内蔵フラッシュのポップアップレバーがある。

 右肩はシャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤル、電源と同じだが、シャッタスピードは1/4000秒まで。さらにAUTOレバーが付いている。

 絞りはレンズの絞りリングで、シャッタースピードはボディのダイヤルでというマニュアル撮影指向のボディだが、レバーをAUTOに入れるだけでフルオート(シーン自動認識オート)に切り替わるという、エントリーユーザーにも親切な設計なのだ。ISO感度ダイヤルが不要ならX-T20でも違和感ないかも。

 もう1つの差はX-T2が防塵防滴なのに対し、X-T20はそうじゃないことくらいか。質実剛健本格派のT2に対し、カジュアル派のT20だ。

左がX-T20.右がX-T2

 その違いが分かっていれば、X-T20の方が軽くて安いのでよいと判断するかもしれない。X-T20の方が100g以上軽いのだ。

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