比べてみたら凄かった――レグザ「V30」で知る10年分の進化(3/3 ページ)
東芝「REGZA」(レグザ)の新製品「V30シリーズ」は、春の新生活需要に狙いを定めたパーソナルテレビだ。全体としてはコストを抑えたシンプルラインでありながら、いくつかの機能に関しては一歩進んだ付加価値を足している。前回に続き、東芝ライフスタイルの本村氏と増宮氏に話を聞いた。
4Kテレビ初の「省エネ大賞」受賞モデルも比べてみた
省エネ性能の大幅アップは、「V30シリーズ」に限った話ではない。実は昨年秋に発売した4Kテレビ「G20X」シリーズが、4Kテレビとしては初となる「省エネ大賞」を受賞している。43V型、49V型、55V型の全製品が省エネ基準達成率220%超え、最も大きい55V型「55G20X」でも年間消費電力量は99kWh/年という。
やはり節電というニーズは高かったようで、増宮氏によると「G20X」が省エネ大賞を受賞して以来、店頭で動きが加速したという。「テレビは毎日使うものですから、われわれも省エネに貢献できると考えて製品開発を進めてきました。G20Xは“手に届く4K”がコンセプトですが、それに“省エネ”が加わったことで良い反応を得られたと思います」(増宮氏)
ちょっと製品グレードに差はあるが、同じく10年前の「37C1000」から買い替えるケースを想定してスペックを比べてみた。画面が1まわり大きい43V型「43G20X」は横幅が97.2cm。つまり、現在37C1000を置いている場所に左右3cm(計6cm)の余裕があれば6インチのサイズアップが可能になる。それでも年間消費電力量は76kWh/年と「37C1000」の半分以下。ちなみに画素数はおよそ8倍となっている(WXGAのC1000は約105万ピクセル、4KのG20Xは約829万ピクセル)。
4月から電力の小売自由化が始まることもあり、家電分野でも再び注目を集めている「省エネ」。東芝がレグザで再び攻勢に出るにあたり、省エネ性能は強力な武器になるかもしれない。「骨太の2Kテレビとコストパフォーマンスの高い4Kテレビ、どちらも省エネです。サイズや予算に合わせ、最適なモデルを選んでいただければと思います」(本村氏)
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