日本で普通に暮らしている日本人が、円高の恩恵を一番感じることができるのはなんといっても海外旅行。年末年始の海外旅行は、韓国や香港が人気という調査結果もある通り、「近くで、旅費が安くて済む外国に行きたい」という人は多いのでは。
安くて手ごろな年末の旅行先、という条件で考えるとオススメなのが香港。冬でも寒くない香港は、クリスマスから年明けにかけては各種のイベントが行われる上、街中がイルミネーションに飾られてそれは美しい。しかもショウウインドウには「○○%オフ」「セール」の文字が踊る時期でもあり(時には80%オフなどの店も!)、ショッピングをしたい人にもベストシーズンだ。
編集長ヨシオカの香港レポート、今回は番外編として、香港政府観光局の林麻里衣さんに、冬場の香港のオススメ情報を聞いていく。
海外旅行に行きたいと思い立ったとき、一番の“難敵”が燃油サーチャージでは。JALやANAのサーチャージ料金を見ると、あまりの高さにクラクラ来るが、注目したいのがキャセイパシフィック航空だ。日系航空会社だけでなく、シンガポール航空、マレーシア航空といったアジア諸国の航空会社に比べても安い。
キャセイパシフィック航空のサーチャージ料金を見ると、日本−香港間や日本−台北間で3200円など、日本発着便でもかなり安い料金に抑えている。2009年1月5日以降はさらに料金が下がり、北米、欧州、中東、アフリカなど遠方に行く場合でも6300円だ(1月4日までは1万2800円)。詳しくはキャセイパシフィック航空のサイトで確認してほしい。
「11月28日から2009年1月4日まで、香港では『香港ウィンター・フェスタ』が開催されます。冬にぴったりなイベントをたくさん用意しているのですが、中でも目玉は、スタチュースクエアに鎮座する巨大なクリスマスツリーです」(林さん)
香港島・中環(セントラル)のスタチュースクエアに登場するツリーの高さは約30メートル。夜になると下の写真のようにライトアップされる。
尖沙咀(チムサアチョイ)のスターフェリー乗り場のすぐ横にある、香港最大のショッピングモール「ハーバーシティ」では、ツリーではなく“機関車”をライトアップする。入り口前の広場に臨時の駅と線路を作り、ここをライトアップされた機関車が走っていくショー「マジカルジャーニー」が行われるのだ。
香港で面白いのは、乗り物まで飾り付けてしまうところ。12月19日からは、香港島内のアンティークトラム、九龍半島内のオープントップバスのほか、市内を走るタクシーにもクリスマスの飾り付けが施される。
ここ5年以内に香港に行った人は、夜になると湾岸の高層ビルがライトアップされ、音楽に合わせてサーチライトが夜空を照らし出す光と音楽のショーを観たことがあるのではないだろうか。
これは2003年の香港ウィンター・フェスタの一環としてスタートした“シンフォニー・オブ・ライツ”というショーだ。毎日夜8時から13分間行われ、“世界で最も長期間継続されている、大規模な光と音のショー”としてギネスに認定されている。
シンフォニー・オブ・ライツの時にビルの壁面もライトアップされるのだが、これも12月に入るとクリスマスバージョンのライトアップに変更される。
「クリスマスより、新年のほうがめでたいし有り難みがあるよね」という人も心配ない。12月31日の深夜には香港のあちこちでカウントダウンイベントがあり、花火が上がるなどにぎやかだ。記者も数年前、九龍半島のネイザンロードで行われたカウントダウンイベントに参加したことがあるが、広場を埋め尽くした大勢の人たちと一緒に、一斉に新年を祝うのは非常に楽しかったのを思い出す。初詣でとも違う新年の迎え方をしてみたい人にはとてもオススメだ。
今年は香港島のifc2ビル(上のシンフォニー・オブ・ライツの写真の中で一番背が高いビル)でカウントダウンイベントが行われる。カウントダウンが終了して2009年を迎えると、10棟のビルの屋上から一斉に花火が上がるそう。
「クリスマスが終わると、イルミネーションは、翌年の旧正月※まで来年の干支(えと)の特別バージョンに変わります。そちらもお見逃しなく!」(林さん)
林さんに「ウィンター・フェスタの期間、約60のホテルが、2泊3日の特別パッケージを提供しています」と聞いて、香港ウィンター・フェスタ公式サイトで“Accommodation”と書かれたタブをチェックしてみると、2泊3日で1500香港ドル(約1万8000円)くらいからホテルが紹介されていた(参照リンク)。「今から申し込んでも、もう遅すぎて間に合わない」ということもなさそうだ。
なお、2009年は「日本香港観光交流年」と定められ、日本と香港双方向の観光促進が図られる見込み。日本人の香港への渡航者数は2007年に130万人を超え、日本人海外渡航者数のうち7.66%を占めている。これまで以上に香港は、日本人にとって身近な外国になるのではないだろうか。
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