電気・ガス料金が年間5〜6万円安くなるエネファームって何?

» 2009年01月29日 07時00分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガス、新日本石油、アストモスエネルギーの6社は1月28日、2009年度からの家庭用燃料電池「エネファーム」販売開始を前に、共同メッセージ「エネファームで環境立国ニッポンへ」を宣言、今後の普及促進を誓った。

エネファームって何?

 エネファームとは、「エネルギー」と「ファーム(農場)」とを組み合わせた造語。都市ガスから水素を取り出して、空気中の酸素と化学反応させることにより、自宅で電気を作ることができる。そして発電時の排熱を捨てずにお湯を作ることで、高効率なコージェネレーションシステムが実現できる。2005年度から国による実証実験が行われており、第1号機は首相官邸に設置された。

 エネファームを導入すると従来システム(火力発電+従来給湯器)よりCO2排出量を30〜40%削減でき、「標準的な家庭のお客さまだと、導入いただく前と比べてガスと電気料金の合計額が年間約5万〜6万円程度割安になる」(東京ガス)

エネファームの仕組み

 東京ガスでは2009年5月にパナソニック製、7月に荏原バラード製エネファームを販売開始、ほかのガス会社も順次販売していく。価格はともに346万5000円だが、「2009年度の予算案に導入コストの半額(上限140万円)を補助する制度を新設することを計画している」(経済産業省石田徹資源エネルギー庁長官)。「まずは新築一戸建て向けの需要を見込んで、ハウスメーカーに売り込んでいく。将来的に価格は100万円を切るレベルを目指していきたい」(鳥原光憲東京ガス社長)。初年度の販売目標は4000〜5000台。

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