会社に残りたい気持ちは大切です。しかし、会社に残らずに次の会社で活躍する方もいます。一方で、そういう方の残務整理を手伝って、過剰な労働を続けて「うつ」になる方もいらっしゃいます。
「自分はなぜ働くのか」「自分はなぜこの会社で働くのか」を再度整理して、加えて「自分はどこまで会社のために頑張れるのか」を一度自問自答してみてください。きっとあきらめずに頑張った方がいいポイントが見えてくると思います。
私自身が起業をした人間ですが、正直なところ永続的繁栄を維持することは厳しいです。「仕事を依頼したい」という方は沢山います。でも、お金を払うとなった段階でしり込みしてしまいます。当たり前のことです。
おいしい話には落とし穴がセットになっています。思っているほどもうからず、考えている以上にコストがかかるものです。
「再就職に成功したノウハウを提供します」のような話はたくさんあります。しかし、そのノウハウが有効かどうか判断する前に、購入しなければならないので中身が確認できません。書店で500円で買える内容が、WEB上で販売されていると1万円〜5万円となるわけです。
そんな効果の分からないものに数万円を使うぐらいならば、さまざまなカウンセリング会社が提供している有料カウンセリングでも受けてみて下さい。転職活動もカウンセリングも全てリアルコミュニケーションが大切です。
労働組合とは、日本国憲法で保障された労働者の権利を守るためにある組織です。それを活用しない手はありません。
ただ、何も分からないからといって、参加した労働組合にいきなり団体交渉を依頼するようなことはないようにしてください。あくまでもブレインです。自分の足らない部分を補うために力を貸してもらうのです。
再就職をするかしないかは関係なく、自分自身を客観的に見つめるのに最も適しているのは友人や知人です。飲みの席や旅行、そのほかさまざまな機会で、何気なく気付きを与えてくれるものです。自分から連絡するのはちょっと恥ずかしいかもしれませんが、交友関係を深めておいて損はないでしょう。
ただ、「知人のもうけ話」には安易に乗らない様にご注意下さい。退職金を全て失ったという私の知人もおりますので……。
これらの対応は、一般的な企業においては有効な手段でしょう。考え方によっては、労働者の報復措置とも受け取れる内容です。しかし、企業によってはこれらの対応をされても、十分に優位に立てる会社もあります。現にそのような会社作りのための人事コンサルティングも提供されている場合もあります。
退職者は会社を訴えてスッキリすることもできますし、訴えずに静かに次の会社へ移って行くこともできます。とはいえ、これまでお世話になった会社への感謝と愛情はできるだけ大切にしてほしいと思います。(荒川大)
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