では、普通のビジネスパーソンが何か専門的な技術を身に付けるためにはどうすればいいのだろうか。何を極めるにしろ、とりあえず1万時間をひねり出さなければならない。といって毎日1時間ずつやっていたのでは30年かかってしまう。
そこで、まずハードルを少し下げて、目標設定してみてはどうか。例えば、中小企業診断士の試験に合格するための勉強時間は1000時間と言われる。これを第一の目安とする。これくらいの時間を何か1つのテーマの勉強・修練に費やせば、そこそこのレベルには達するはずだ。
すなわちプロとはいえるレベルにまではいかないにしても、その分野についてなら人に教えることができる、あるいは人に読んでもらってそこそこ納得してもらえるブログを書けるくらいにはなるだろう。
ポイントは、ここ。まず最初の1000時間をできる限り短期間でやり遂げること。この期間を駆け抜ける時間が短ければ短いほど、あなたの変身ぶりは際立つことになり、まわりの見る目が変わるはずだ。これが狙いである。
あなたが短期間に変身すれば、そこから相乗効果が生まれる。つまり「これなら、あいつが得意だから任せてみよう」とか「このテーマについては彼が専門だ」といった形で、得意分野の仕事に携わる時間が増えてくるはずだ。すると、1日8時間丸々は無理だとしても、仮に5時間それに関わるようになるとどうなるか。土日も何かしら勉強するとすれば、意外に5年ぐらいで1万時間を突破できるはずだ。
すると自分のやりたいことでプロとなり、自他ともに認められる存在になれる。さらには、そうして身につけたプロとしてのノウハウは、おそらく独立したとしても評価されるだけのレベルまで到っているはず。
目安としての1万時間作戦、始めるなら早いうちがおすすめだ。(竹林篤実)
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