決して正体を明かさない社会派ブロガー・ちきりんさんと、大阪から東京に出てきたニートのphaさん。2人の対談連載も、とうとう最終回を迎えた。かつて「インターネットは地方に住んでいる人にとって便利な世の中になる」と言われていたが、ひょっとして“不便”になっているのではないだろうか。この問題について、2人が語り合った。
→5W1Hに忠実な新聞よりも、グチャグチャな「圧縮新聞」の方が面白い理由(1)
→このボクが、“日本一のニート”を目指すことができたワケ (2)
→そんじゃー“日本二のニート”になるっ! ちきりんのシナリオ(3)
→オルタナティブな生き方が、社会の中で大きくならない理由(6)
→もっと気軽に出入りできたらいいのに、“働かない”という世界に(7)
→なぜ人はガンバリ続けるのか “努力教”は人を苦しめる論理(8)
→将来、“国語会話”という授業が必要になるかもしれない(9)
31歳。大阪府大阪市出身、現在は東京都内に在住。京都大学を24歳で卒業し、25歳で就職。できるだけ働きたくなくて社内ニートになるものの、28歳のときにインターネットとプログラミングに出会った衝撃で会社を辞める。今は毎日ふらふらしながら「日本一のニート」を目指している。
独学で覚えたプログラミングを用いてネットに数々のWebサービスを公開。また、プログラマなどが集まったシェアハウスである「ギークハウスプロジェクト」を運営している。
ちきりん 昔はインターネットができて、田舎に住んでいてもリアルタイムに情報を入手することができるといわれていました。しかし実際にはブログやTwitterの登場によって、都市の魅力が増しましたようにも感じています。
pha たくさんの人と会いたいという人なら、都会の方が楽しいでしょうね。インターネットを見るだけだったり、チャットだけのコミュニケーションで満足できるのであれば田舎でもいいのではないかと思いますが。でも僕の場合、人と実際に会って遊んだりイベントに参加したりしたいという思いが強かったので大阪から東京に出てきました。東京はインターネット関係の人も多いし、ネット関係のイベントも多い。
ちきりん インターネットというのは距離を感じさせないという意味で地方の不利さをカバーすると言われていたと思うんです。でも、そうなると地方にとって、不利な面もあるのかもしれませんね。
pha 僕の場合は会ってみたい人が多かったし、さらに自分の居場所となるコミュニティを作りたかった。学校や会社には通っていなくても、インターネットを通じて知り合った人たちとご飯を食べたり酒を飲んだりして、人とのつながりを維持していきたかった。こうした自分の欲求を満たしてくれるのは、東京が一番適していると思います。
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