社会派ブロガー・ちきりんさんと、日本一のニートを目指しているphaさんの対談8回目。「がんばれば何でもできる!」「がんばれば君の夢はかなう!」といったことを聞いたことがある、という人も多いはず。しかしこの考え方に対し、ちきりんさんとphaさんの意見は逆だ。「がんばっても夢はかなわない」――。
→5W1Hに忠実な新聞よりも、グチャグチャな「圧縮新聞」の方が面白い理由(1)
→このボクが、“日本一のニート”を目指すことができたワケ (2)
→そんじゃー“日本二のニート”になるっ! ちきりんのシナリオ(3)
→オルタナティブな生き方が、社会の中で大きくならない理由(6)
→もっと気軽に出入りできたらいいのに、“働かない”という世界に(7)
31歳。大阪府大阪市出身、現在は東京都内に在住。京都大学を24歳で卒業し、25歳で就職。できるだけ働きたくなくて社内ニートになるものの、28歳のときにインターネットとプログラミングに出会った衝撃で会社を辞める。今は毎日ふらふらしながら「日本一のニート」を目指している。
独学で覚えたプログラミングを用いてネットに数々のWebサービスを公開。また、プログラマなどが集まったシェアハウスである「ギークハウスプロジェクト」を運営している。
pha いまの日本はがんばり過ぎな気がしていています。「もっとダラダラしていいよ」「別に働かなくてもいいよ」「ニートでもいいよ」などと、気軽に言える世の中になればいいのになあと思いますね。
もちろんがんばっている人はそれでいいのですが、がんばらなくちゃという気持ちが強すぎて、自分で自分を追いつめてしまってしんどくなっている人も多いのではないでしょうか。
ちきりん 日本の自殺者数が年間3万人を超えたり、うつ病などに苦しんでいる人もたくさんいる。このことだけを考えても、やはりがんばりすぎるニホン人が多すぎるような気がしますね。
例えば先進国の中でもラテンの国は自殺率が低い。彼らは「なんとかなるさ」といったラテン気質があって、失業率が高くても自殺率は低い。例えば失業率が2割あれば「5人に1人は失業しているんだから、自分が失業しても仕方がない」と前向きに考えれば、追い詰められることもないと思う。
pha 働くのが苦手なせいで「お前はダメだ」と家族や友達などから責められて苦しんだり、「自分はダメだ」と自分を追いつめてしまったりする人も多い。そういう人に対して「ニートでも別にいいと思いますよ」と言っていきたい。しんどい思いをして働き続けたり、その結果自殺してしまうことに比べたら、ニートになることなんて何の問題もないと思う。死んだら意味ないですから。
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